今回紹介するのは奈良公園の東端に位置し「新日本三大夜景」に選定されている「若草山」から眺める夜景です。
まず初めに間違ってはいけないのが、古くより知られている「日本三大夜景」ではなく、2003年4月に夜景倶楽部の有志によって組織された非営利団体が選定した「新日本三大夜景」です。
その時に選定されたのは福岡県北九州市の「皿倉山」と、山梨県甲府盆地の「笛吹川フルーツ公園」さらに、今回紹介する奈良県奈良市の「若草山」となります。
新日本三大夜景に選定される基準としては「訪れた人が感動するような夜景であること」をはじめ「一定規模以上の観光地あるいは都市の近くにあること」や「道程がある程度整備されていること」さらに「展望施設として一般に開放されていること(宿泊施設・飲食店除く)」などの条件をクリアして選定されています。
日本三大夜景に比べると知名度はやや劣りますが、夜景の素晴らしさに関しては負けず劣らずの夜景を眺めることができます。
そんな、新日本三大夜景に選定されている若草山の紹介となります。
準備が整いましたら「若草山」の散策スタートです!
新日本三大夜景~若草山の夜景【アクセス・駐車場】
今回は2003年に新日本三大夜景のひとつに選定された若草山で夜景を楽しむため、マイカーに乗り込みアクセルを踏み込みます。
正直なところ「新日本三大夜景がある!」と言うことを知ったのは近年のことです。
大阪在住の管理人は「近い!」と言うことから、兵庫県にある六甲山には夜景を楽しむために何度か訪れたことがあります。
摩耶山にある「掬星台」が「1000万ドルの夜景」と称されて「日本三大夜景」に古くより選ばれていることも知っており、大人気の夜景スポットですので訪れたこともあります。
六甲山・摩耶山の夜景の記事は後ほどコチラをご覧下さい!
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奈良県への観光は過去に何度も出かけていたのですが、若草山が新日本三大夜景に選ばれていることなど全く耳にしたことがありませんでした。
2003年と言うことは20年以上も前からあったと言うことですから、これまで知らなかったと言うのは実に残念なことでした。
今回は満を持して若草山を訪れましたので、さっそく紹介したいと思います。
まず初めに訪れる手段ですが、夜景の観賞を行うにあたっては「マイカー」もしくは「バイク」で向かうのが必須条件となります。
日中であれば奈良公園内の春日大社の周辺に若草山の山頂に向かうための北口と南口からの登山コース(有料)がありますが、時間には限りがあるため夜景を望むのは無理があるかと思います。
若草山山頂へは奈良奥山ドライブウェイを利用します!
若草山山頂にマイカー及びバイクを利用して訪れるのでしたら「奈良奥山ドライブウェイ」を利用して行くことになります。
奈良奥山ドライブウェイは、若草山から春日山を抜け高円山までを結ぶ全長約13kmの有料のドライブウェイとなります。
出入口となる料金所は「新若草山料金所」と「高円山料金所」の2ヶ所あるのですが、若草山山頂までの折り返しのコースに関しては「新若草山料金所」から入ることになります。
若草山展望台までの距離は短いにもかかわらず普通車で700円となりますので、意外とお高い目の設定金額になっています。
季節にもよりますが、夜景を見るのに最適な時間帯は夜の20時00分~21時00分ぐらいまでが街明かりも一番多いかと思うのですが、奈良奥山ドライブウェイの営業時間は基本的には朝の8時00分~夜の23時00分までとなるほか、冬季期間にあたる12月1日~3月15日の間は朝の8時00分~夜の22時00分までとなります。
奈良奥山ドライブウェイは、営業時間が終わると入口ゲートに関しては閉鎖されるのですが、奈良奥山ドライブウェイの中ほどに宿泊施設があるため、出口に関しては閉鎖されません。
従って、冬季期間以外は夜の23時00分までに入口ゲートを通過すれば、帰りは営業時間外であっても出口から出ることができます。
但し、あまり遅い時間帯になってしまうと最高の夜景になるかは?です。
最高の夜景を眺めたい方は、夜の20時00分ぐらいまでには訪れておくことをお勧めしておきます。
今回はベストの時間となる夜の19時00分に通行料金を支払って奈良奥山ドライブウェイを走りだしました。
道中は急勾配の登りではあるのですが、奈良奥山ドライブウェイは整備が行き届いていることもあり、若草山展望台までの片道3.7kmの道のりは10分ほどで走りきることができます。
道中は山道となりますので、街灯などは一切なく真っ暗です。
ほぼ急勾配の道のりとなりますので、冬季期間などに訪れる際は路面の凍結にはくれぐれもご注意下さい。
奈良奥山ドライブウェイは春日山原始林へと続きます
奈良奥山ドライブウェイを登りきると突き当りがT字路になっているのですが、左手側に進むと世界遺産となる春日山原始林へと続く「全コース通り抜けコース」となります。
ここより先は一方通行となっていますので、一旦中に入って走り出してしまうと戻れなくなってしまいますので入らないようにお気を付け下さい。
春日山原始林へと続く「全コース通り抜けコース」は、日中に訪れることで世界遺産の構成資産に指定されている春日山原始林へと進むコースで、滝や石仏と言った見どころをハイキングをしながら巡っていく場所となります。
日中に一度訪れたことがあるのですが、大自然がそのまま残っている山深い場所で目に入る景色は神秘的と言うより怖い感じに思えました。
夜間に訪れても何ひとつ見どころとなる場所がありませんので、立ち入らないことをお勧めしておきます。
そんなT字路を右手側に走り進めることで、駐車料金が無料となる若草山頂駐車場があります。
駐車場に入ると「あれれれれ~!」と思わず声が出ます!
若草山頂駐車場に先客の車が一台もありません!
そんなに「マイナーな場所なのか?」と、少し不安に襲われつつ車を駐車します。
若草山山頂までの遊歩道にはフットライト完備です!
若草山頂駐車場にはトイレと自動販売機が置かれているだけで、その他には特に何もありません。
おみやげ屋さんらしき小さな建物が自動販売機の裏手にあるのですが、日中に関しても営業している気配がありません。
とりあえず、若草山展望台に向けて歩き進めて行きたいと思います。
若草山展望台へと続く遊歩道は緩やかな登りのスロープになっているのですが、ベビーカーや車椅子をご利用の方でも比較的簡単に若草山展望台まで行くことができます。
夜間になるとフットライトの灯りがありますので、安全に歩き進めることができるようになっています。
若草山展望台は広場になっているのですが、より一層綺麗な夜景を楽しめるようにかは?ですが、街灯などは一切無ありません!
僅かに足元の状況は見えるのでスマホのライト機能でも大丈夫ですが、ヘッドライトなどを持参しておくと安心かと思います。
新日本三大夜景のひとつ若草山から望む絶景!
若草山展望台から望む夜景は何ひとつ視界を邪魔をする物が無い180度に展開するパノラマ状の夜景となり、眼下いっぱいに広がりを魅せています。
思わず「おぉ~!」と、声が出てしまうほど眩いばかりの光を放つ街灯りの絶景となります。
若草山の山頂は「若草山三重目」になるのですが、標高は342mとなります。
若草山は山全体が芝生でおおわれており、三つの笠を重ねたように見えることから「三笠山」とも呼ばれています。
若草山ではピン!とこなくても、三笠山と言えば全国の方が一度は耳にしたことがあるかと思います。
そうです!
百人一首でおなじみの「阿倍仲麻(あべのなかまろ)」が詠んだ「天の原 ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも」を思いだすことができますよね。
そんなことを言っている間にもカップルが一組、また一組と新日本三大夜景を眺めるために姿を現します!
気付けば5組以上のカップルが、満面の笑顔を浮かべながら眼下に広がる夜景を観賞しています。
やはりマイナーな夜景スポットではなく時間的なもので、多くのカップルが訪れる人気の夜景スポットになっているようです。
若草山は標高が342mと言う低さから手を伸ばせば街灯りが掴めそうになる感覚を覚えるのですが、その近さゆえ奈良県の街灯りの夜景は眩いばかりの美しさとなります。
若草山展望台の正面から左手側に広がる夜景は街灯りが密に詰まっているため大変素晴らしい夜景になるのですが、右手側に目を向けると極端に街灯りが少なくて少し残念な夜景となります。
そこだけがマイナス点になるのですが、全体的に言えばとても綺麗な夜景となります。
ただ「新日本三大夜景」と言う大きなくくりになると、個人的な見解にはなりますが「トップ10までかな?」と言うのが正直な感想です。
新日本三大夜景に選ばれるには、基準になる幾つかの項目があると言うことで、アクセス面や立地条件の良さなどが大きく左右しているようにも思います。
優れた夜景を望めるスポットは知られていないだけで数多くあるかと思いますが、行くのにひと苦労では誰も行きませんからね。
いずれにしても若草山山頂から眺める夜景は一見の価値は十分にありますので、是非一度訪れて、ご自身の目で素晴らしい夜景をご堪能ください!
若草山山頂にある鶯塚古墳!
若草山の山頂には、夜景のほかにも史跡となっている「鶯塚古墳(うぐいすづかこふん)」が築造されています。
ほぼ南面の前方後円墳で全長が103mあるのですが、前方部の幅は50mで後円部の径は61mの規模を誇っています。
埋葬施設は明らかではないのですが、前方部からは石製の斧や内行花文鏡などが出土しています。
古墳の周辺には部塚と思われる円墳や方墳が三基あることなどから、四世紀末から五世紀初頭に築造された典型的な前期古墳になるそうです。
清少納言が執筆した枕草子に記されている「うぐいすの陵」が「これではないか!」とも言われており、鶯塚古墳と言う名が付けられたのもそこからだと言うことです。
鶯塚の石碑が置かれている所までは50m~100mぐらいとなりますが、真っ暗闇となるため光り物がないと行くことができません!
そんなことから、すべてを散策するにはやはりヘッドライトなどが必要となります。
若草山展望台には夜景と鶯塚古墳以外には見どころとなる場所はありませんので、これで若草山の散策がすべて終了となります。
若草山のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報はできる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「奈良奥山ドライブウェイ」新若草山料金徴収所
- 住所:〒630-8211奈良県奈良市雑司町212(新若草山料金徴収所)
- 電話:0742-26-7213・FAX:0742-26-1661(新若草山自動車道)・0742-22-0926(新若草山料金徴収所)
- 時間:朝の8時00分~夜の23時00分(*但し12月1日~3月15日は夜の22時00分まで)
- 通行料金:新若草山コース(山頂までの往復)・二輪車(500円)・軽自動車(700円)・小型車(700円)・普通車(700円)・マイクロバス(1500円)・大型車(2500円)
*奈良奥山コース(全コース通り抜け)・二輪車(950円)・軽自動車(1600円)・小型車(2010円)・普通車(2110円)・マイクロバス(4430円)・大型車(5830円)
*高円山コース(*高円山料金徴収所から地獄谷石仏群付近の芳山交番所の検札所まで折り返すコース)・二輪車(550円)・軽自動車(800円)・小型車(800円)・普通車(800円)・マイクロバス(1800円)・大型車(2900円) - 定休日:展望台は年中無休
- 駐車場:無料45台(若草山山頂駐車場)
- アクセス:【公共交通機関】「JR大和路線」の「奈良駅」もしくは「近鉄奈良線」の「近鉄奈良駅」からタクシーで約30分
【お車】「第二阪奈道路」の「宝来IC」から約30分
「名阪国道」の「天理IC」から約30分
最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。
新日本三大夜景に選定されている若草山から望む夜景は180度に広がるパノラマ状の夜景となるのですが、標高の低さから手を伸ばせば届きそうになるほどの街灯りが眼下に広がりを魅せています。
是非一度訪れて、ご自身の目で若草山からの夜景をご堪能下さい!
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