今回紹介するのは、大阪府泉南市信達牧野にある熊野街道「信達宿(しんだちじゅく)」にある「梶本家」に咲き誇る、野田ふじの「藤棚」です。
信達宿は、古くより大阪の天満橋から熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)』に通じる、熊野街道の宿場町となります。
「熊野詣」または「蟻の熊野参り」とも言われた、蟻の行列のように並んで、たくさんの方々が信仰遊山を兼ねて「熊野三山」を詣でた道となります。
また、江戸時代には「紀州街道」とも呼ばれ、紀州の殿様が「参勤交代」で江戸に向かう時の、最初の宿場となっていました。
そんな「信達宿」に、屋号を「油新」とし、江戸時代には旅人を宿泊させ、食事を提供することを業(なりわい)とした「旅籠(はたご)」をしながら、油類を商(あきな)っていた「梶本家」がありました。
そんな「梶本家」の先代で「平成の花咲か爺さん」こと「故・梶本昌弘さん」が、愛情と真心を込めて育て続けた、樹齢38年となる若い一本の野田ふじが、今や見事に四方八方に蔓(つる)を伸ばし、幅30メートルで奥行き27メートルの巨大な藤棚となり、4万以上もの薄紫色の可憐な花房(はなふさ)が垂れ下がっています。
そんな「梶本家」の藤棚は、信達宿藤保存会の方をはじめとして、地元の方々より愛され親しまれているのですが、満開に咲き誇る4月半ばを過ぎた頃を目安に、毎年恒例の「ふじまつり」が開催され、一般公開もされるのですが、期間中は約3万人の方が訪れて、会場は大賑わいとなります。
色よし!・姿よし!・香よし!の三拍子そろった「パープルシャワー」の如く垂れ下がる「藤棚のトンネル」をはじめ、その先に設置された、特設観賞スペースより眺められる「藤雲海」は、まさに絶景となります。
そんな「熊野街道・信達宿」に咲き誇る「梶本家」の先代が、真心を込めて育て上げた「野田ふじの藤棚」の紹介となります。
準備が整いましたら「梶本家」で開催される「ふじまつり」の、散策スタートです!
梶本家の藤~信達宿ふじまつりで安らぎと幸せを【アクセス・駐車場】
今回は、大阪府泉南市信達牧野に位置し、長い歴史を持つ宿場町であった、信達宿の一角にある「梶本家」に咲き誇る藤棚を観賞するため、車を走らせます。
春を向かえ、ピンク一色に染め上げていた桜最盛期も、徐々に終わりを告げる頃になると、江戸時代より「ふじの名所」として歴史を刻んでいる、大阪市内の福島区周辺では、日本固有のふじの一種「野田ふじ」が見頃を迎え、薄紫色の可憐で優雅な花房が、垂れ下がるようになります。
平成7年に「野田ふじ」は「福島区の花」として認定され、江戸時代には「吉野の桜」や「高雄の紅葉」と共に「三大名所」と言われ「野田ふじ」の見物が盛んだったと言います。
そんな「野田ふじ」を、丹精込めて育て続けた方が、かつて熊野街道沿いの宿場町だった、泉南市の信達宿におり、樹齢38年となる若い一本の野田ふじですが、今や4万以上もの、見事な花房を垂れ下げる藤棚を作り上げたと言い、地元をあげての「ふじまつり」が、一般公開で開催されると言います。
まず初めに、泉南市の信達宿で開催される「ふじまつり」を訪れるための「アクセス」と「駐車場」について、簡単に紹介しておきます。
ふじまつりでは臨時大型駐車場が用意されます!
信達宿の一角で、個人宅となる「梶本家」の藤棚を観賞する「ふじまつり」の会場への「アクセス」に関しては、地元の協力もあって「臨時大型駐車場」が、無料で用意されます。
従って「マイカー」を利用して行く場合でも、比較的大きな渋滞になることは無いのですが、期間中に3万人の方々が各地から訪れることもあり「公共交通機関」を利用して行くことも、考えたほうが良いのかもしれません!
まず初めに「マイカー」を利用して行く場合でしたら、会場となる「梶本家」の周辺には、駐車場がありませんので、少し離れた「長慶寺」の「駐車場」が「臨時駐車場」として利用できるようになっています。
また、もう1ヶ所「長慶寺」を少しだけ南方向に行った場所にも、広々とした空き地の「臨時駐車場」が用意されます。
「長慶寺」の「臨時駐車場」は、100台ぐらいは収容可能になるのですが、今回はお昼過ぎの到着で、沢山の車が止まっていましたが、まだまだ余裕がありました。
また「長慶寺」の南方向に用意されている「臨時駐車場」には、ほとんど駐車されていませんでしたが、こちらは線引きが無く、止め方にもよりますが、おおよそ30台ぐらいは駐車可能となります。
いずれの「臨時駐車場」に止めても、会場となる「梶本家」からは、少し離れた場所となるのですが、会場まで5分~10分ぐらい歩くだけですので、特に問題はありません!
そう言ったことから、まずは「長慶寺」への「アクセス」が必要となるのですが「マイカー」を利用して行く場合でしたら「阪和自動車道」の利用が一番近いと思います。
「大阪方面」からですと「泉南IC」を降りることになりますが、降りたら「府道63号線」を北上して、すぐにある「泉南IC北」の交差点を右折して「府道30号線」に入ります。
しばらく走り進めた先にある「砂川北」の交差点を左折して、ひとつ目の名前の無い信号機のある交差点を右折すれば、すぐ左手側が「臨時駐車場(長慶寺)」になります。
「泉南IC」から3.5kmほどですので、約7分で到着できます。
また「和歌山方面」からになると、降り口が変わって「阪南IC」を降りることになります。
降りたら「府道256号線」を走り「桜ケ丘北」の交差点を右折して「国道26号線」に入ります。
しばらく走り進めて「市場北2番」の交差点を右折したあと道なりに進み、突き当りの信号を右折して、150m先の右手側が「臨時駐車場(長慶寺)」となります。
「阪南IC」から5.6kmほどですので、約10分で到着できます!
次に「公共交通機関」を利用して訪れる場合でしたら「JR阪和線」の「和泉砂川駅」で下車します。
「梶本家」までは、680mほどですので、会場までの案内の看板に従って歩き進めれば、約8分で行くことができます。
また「南海本線」を利用する場合は「樽井駅」からとなりますが、こちらからは2.5kmほど離れるので、歩いて行くには約32分ぐらいはかかりますので、タクシーなどの利用でしたら、約5分ほどで行けます。
以上が、泉南市の信達宿で開催される「ふじまつり」の「アクセス」と「駐車場」に関する紹介となります!
樹齢38年の野田ふじを抱擁して元気を頂く!
「臨時駐車場」に車を止めて「ふじまつり」が開催されている「梶本家」に向かうのですが「臨時駐車場」から会場までは、700メートルほどあり、歩いて約10分ぐらいはかかります。
「臨時駐車場」から「ふじまつり」の会場までは、立て看板で道案内がされており、迷うことは無いのですが、民家のあいだを抜けて行く形となるほか、地域の「主要道路となるのか?」それほど広くない道路なのですが、結構な車が行き来します。
程なく歩いていると、民家の前に人だかりができており、家の屋根が見えないぐらいの高さから、薄紫色のカーテンが掛けられているかのように、野田ふじの花房が、家を囲うブロック塀の高さまで垂れ下がっています。
この時点で、その高貴な色の艶やかさに見とれて足を止めてしまうのですが、入口より会場の中へ一歩足を踏み入れると、ふじ特有の甘い香を含んだ、やさしい風が吹き向けており、緊張でこわばっていた肩の力が抜け、体がリラックス状態になります。
太陽の光も差し込まないぐらいに、シャワーの如く密に咲き乱れながら垂れ下がる花房の姿から「パープルシャワー」と呼ばれ、信達宿で開催される「ふじまつり」でも、見どころのひとつとなっています。
この「パープルシャワー」が降り注ぐ藤棚は、右手側にある「平成の花咲か爺さん」こと「故・梶本昌弘さん」の個人宅の物となります。
「梶本家」のブロック塀と、約5メートルほどの通路を挟んだ対面には、シャッター付きの駐車場が立ち並んでいるのですが「ふじまつり」の開催期間中は「ガレージセール方式」で、地元の方々によって、季節の野菜をはじめ、手作りや手書きのあれこれが販売されています。
最奥のスペースでは、きねつき餅の手作りぜんざいなどを販売しながら、所狭しと賑わっています。
信達宿で開催される「ふじまつり」は、基本的には「無料!」で観賞できるのですが、信達宿藤保存会の方々が、この先もこの素晴らしい藤棚を維持管理していくための「協力金」を募るための「募金箱」が置かれています。
「募金箱」の横では、女性の方が手に「パンフレット」を持って立っています。
「協力金」を「募金箱」に入れると、変わりに「パンフレット」を頂けるのですが、三つ折りの「パンフレット」には、野田ふじや信達宿の紹介が、分かりやすく簡単に書かれています。
賑わいの絶えない藤棚は、当家先代の「平成の花咲か爺さん」こと「故・梶本昌弘さん」が、愛情と真心を込めて育て続けた、樹齢38年と言う、まだまだ若い一本の野田ふじからなります。
現在では、見事に四方八方に蔓(つる)を伸ばし、幅30メートルで奥行き27メートルの豪華な藤棚となり、4万以上もの薄紫色で可憐な花房を垂れ下げています。
この強靭な「ふじの生命力」は、愛情をかけて育てられた証となり、この1本の野田ふじから、全ての枝や花房に至るまで、生命を与えています。
そんな1本の野田ふじは「御神木」としてお祀りされているのですが、神域を示す「紙垂」が付けられた「注連縄(しめなわ)」が巻かれており、ゴツゴツとした幹は、両手でも届かない太さになるのですが、この信達宿の野田ふじは「御神木」となるのですが、触れることを許されています。
「野田ふじ」の横には、木の立て看板があり「抱擁して藤の元気をもらってね」と、書かれていることで、多くの方が抱きついて「御神木」となる藤の木より、元気を頂いています。
訪れた際は、忘れずに抱擁して、強靱な野田ふじより力を充填してください!
梶本家の中庭も解放されます!
「御神木」となる藤の木を抱擁して、十二分に力を充填したあとは、横にある「梶本家」の表玄関から中庭に入ることで、中庭に咲き誇るふじも観賞することができます。
中庭には、幾つもの木のベンチが置かれており、ゆっくりと腰を下ろして、ふじの観賞を楽しめるようになっているのですが、白砂に線引きされた中央部分には、まだまだ幼い、ふじの鉢植えが置かれており、ゆったりと流れる時間を、心落ち着かせながら観賞できるようになっています。
幼く小さなふじではありますが、数十年後には、何処かに植え直されて、立派な藤棚を作るようになるのでしょうね!
ふじまつり最大の見どころは藤雲海!
開放されている中庭を楽しんだあとは、この信達宿で開催される「ふじまつり」の、最大の見どころとも言える「藤雲海」を眺めるため、藤棚のトンネル抜けて、会場の奥へと進みます。
藤棚のトンネルを抜けたところには、足場の組まれた観賞台が設けられており、多くの方が、入れ代わり立ち代わりに観賞スペースへと進んでいきます。
安全に観賞するために、最大定員10名の仮設の観賞台となるため、多くの方が並んでいるときに行くと、待ち時間が少々長くなるため、空いているタイミングを見計らって並ぶことを、お勧めしておきます。
観賞スペースまで登ると、長い時間を掛けて育ててきたふじの全貌が、その名の通り、ふじの薄紫色がベースとなる「雲海」となり、眼下に広がりを魅せるその景色は、まさに絶景となります。
今年は暖かくなるのが少し早く、花を咲かせるのが早まったことで、予定されていた「ふじまつり」の開催日を迎える前に、少し枯れ始めてきたと言います。
管理人は「ふじまつり」の開催日を迎える、4日前に報道番組を見て、次の日にすぐに訪れたのですが、すでに少し枯れ始めていました。
この日は、例年の最盛期を迎えた時の「藤雲海では無い!」と言うことでしたが、それでも目の前に広がりを魅せる「藤雲海」は、薄紫色と緑色のコントラストが、素晴らしい眺めとなりました。
色よし!・姿よし!・香よし!の、三拍子そろった「パープルシャワー」と「藤棚のトンネル」を抜けた先に設置された、特設観賞スペースより眺められる「藤雲海」の絶景を、是非一度、ご自身の目でご堪能下さい!
梶本家のパープルシャワーのライトアップ!
本日は、お昼過ぎより信達宿の「梶本家」が会場となる「ふじまつり」を、十分に堪能したのですが、一旦会場を離れてから、夕方の17時00分頃~夜の20時00分迄予定されているライトアップの観賞も行なうため、再び夜の19時00分頃に、会場を訪れました。
数人の方が、ライトアップされた「パープルシャワー」を観賞しています。
藤棚に吊るされていた提灯に火がともり、さらに幾つかの投光器の光により、お昼間に眺めた「パープルシャワー」よりも、色鮮やかな紫色に見え、藤棚は幻想的な空間に変わっています。
ライトアップで楽しめるのは、藤棚の下だけとなり「梶本家」の中庭と、観賞台から眺める「藤雲海」は、見ることはできません!
十分にライトアップを楽しんだあと、お昼間に訪れた時にも読んだのですが、中庭に入る手前に「木の立て看板」に書かれている文字を、もう一度読み返しました。
「この藤を訪ねる人に安らぎを、去りゆく人に幸せを」と、書かれています。
ふじの花は「神を招く依代(よりしろ)であった!」とも、言われているのを聞いたことがあります。
当家先代の「平成の花咲か爺さん」こと「故・梶本昌弘さん」が、愛情と真心を込めて育て続けた野田ふじも、今年で樹齢38年となり「故・梶本昌弘さん」が亡くなられて、10年目にあたると言います。
この、ふじと共に生きて、愛情と真心が込められていた事を、見て分かるほど見事な藤棚の姿からは、訪れる方に楽しんでもらうことを、何よりも第一に考えていたと言うその思いが感じられます。
長い時を経た今もなお受け継がれて、訪れる方に安らぐひと時を与え続けている「梶本家」の藤棚は、この先も、訪れる人々を幸せにしてくれるに違いないと考えます。
亡くなられて10年目となる「故・梶本昌弘さん」に、ご冥福をお祈り申し上げると共に、素晴らしいひと時を過ごさせて頂いたことを、深く感謝いたします!
梶本家のふじまつり会場のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「梶本家のふじまつり会場」
- 住所:〒590-0522大阪府泉南市信達牧野1338(梶本邸)
- 電話:072-483-8191・FAX:072-483-0206(産業観光課・商工労働観光係)
- 開催期間:4月15日~4月27日までを予定!
*開催日に関しては「開花状況」により多少前後することがあります。 - 時間:朝の10時00分~夕方の17時00分迄
*ライトアップは夕方の17時00分~夜の20時00分迄(*中庭に関しては夕方の17時00分迄です) - 観覧料:無料(梶本家の藤保存のための協力金100円「任意」)
- 駐車場:会場付近にはありません!
*開催期間中は無料の臨時駐車場が用意されます。 - アクセス:【公共交通機関】「JR阪和線」の「和泉砂川駅」で下車して徒歩680m(約8分)
「南海本線」の「樽井駅」から徒歩で2.5km(約32分)もしくはタクシーで(約5分)
【お車】「大阪方面」からは「阪和自動車道」の「泉南IC」を降りたら「府道63号線」を北上して「泉南IC北」の交差点を右折して「府道30号線 」に入ったらしばらく走り進めた先にある「砂川北」の交差点を左折してひとつ目の名前の無い信号機のある交差点を右折してすぐ左手側にある「臨時駐車場(長慶寺)」に到着です3.5km(約7分)
「和歌山方面」からは「阪和自動車道」の「阪南IC」を降りて「府道256号線」を走り進め「桜ケ丘北」の交差点を右折して「国道26号線」に入ったらしばらく走り進めて「市場北2番」の交差点を右折して道なりに進み突き当りの信号を右折して150m先の右手側にある「臨時駐車場(長慶寺)」に到着です5.6km(約10分)
最後までお付き合いいただき本当にありがとうございます。
当家先代の「平成の花咲か爺さん」こと「故・梶本昌弘さん」が、愛情と真心を込めて育てあげた、信達宿の「梶本家」が会場となる「ふじまつり」の「野田ふじ」は、色よし!・姿よし!・香よし!の三拍子そろった藤棚となり「パープルシャワー」をはじめ「藤棚のトンネル」を抜けた先にある、特設観賞スペースより眺める「藤雲海」の絶景は、見ごたえ十分です!
是非一度訪れて、ご自身の目でご堪能下さい!
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