今回紹介するのは奈良県宇陀市榛原萩原元萩原に位置する「鳥見山公園」にて観賞する紅葉です。
榛原町と桜井市との境界にそびえる標高735mの鳥見山の山頂近くの標高600m地点に整備されている鳥見山公園は、園内の勾玉池を中心とした高原状の自然公園となります。
鳥見山は東京都の八王子市高尾の明治の森高尾国定公園から大阪府の箕面市箕面の明治の森箕面国定公園までの、11都府県約90市町村にまたがる長さ1697kmを誇る長距離自然歩道の東海自然歩道が縦貫したハイキングコースの一部となります。
園内には自然が多く残るのですが、春は数千本のツツジが咲き誇る名所で知られ、秋になると真っ赤に色付く紅葉の景色が格別な眺めとなります。
例年、園内のモミジをはじめカエデやイチョウが10月下旬頃から色付き始め、本格的な見頃となるのは11月中旬~11月下旬頃までとなります。
鳥見山は、日本書紀において神武天皇が皇祖天神(みおやのあまつかみ)をお祀りして祭祀を行った場所としての伝承が残っているのですが、園内には顕彰碑や万葉歌碑などがありるほか、縄文時代から弥生時代の遺跡が広がっていることでも知られています。
園内に整備されている展望台及び見晴台から一望できる景色は非常に優れているほか「雲海が望めるスポット!」としても有名で、前夜から早朝にかけての寒暖差が比較的に大きくなる晩春の10月頃から初冬の12月頃までの日の出から朝の8時頃まで楽しむことができます。
そんな鳥見山公園で楽しむ紅葉のお花見の紹介となります。
準備が整いましたら「鳥見山公園の紅葉」の散策スタートです!
鳥見山公園~紅葉の見どころ紹介【アクセス・駐車場】
今回は奈良県宇陀市榛原萩原元萩原に位置する鳥見山公園にて紅葉のお花見を楽しむため、マイカーに乗り込みアクセルを踏み込みます。
鳥見山公園は榛原町と桜井市との境界にそびえる、標高735mの鳥見山の山頂近くの標高600m地点に整備されている高原状の自然公園となります。
そんな大自然が残っている鳥見山公園では、春は数千本のツツジが咲き誇り、秋になると真っ赤に色付く紅葉の景色が格別となります。
今回は日の出前に訪れて雲海の観賞したあと紅葉のお花見も楽しんだのですが、ここでは紅葉のお花見を中心に紹介を進めていきたいと思います。
まず初めに、鳥見山公園を訪れるための「アクセス」と「駐車場」について簡単に紹介しておきます。
鳥見山公園へのアクセスはマイカーがお勧め!
鳥見山公園へのアクセスに関しては公共交通機関を利用して訪れることも可能ですが、どちらかと言えばマイカーを利用するのがお勧めとなります。
まず初めに、マイカーで向かう場合の最寄りの高速道路は「名阪国道」の「針IC」となります。
「針IC」を降りたらすぐにある「針インター」の信号を左折して国道369号線に入ります。
8.1kmほど走り進めた先にある「玉立橋東詰」の交差点を右折したあと1.8kmほど先にある「鳥見山公園・是より2キロメートル先」と書かれた案内看板に従って右折します。
あとは住宅街から山道へと道なりに走り進めて行くだけですが、道中に一ヵ所だけ鋭角に右折する場所があります。
道幅が狭くて曲がりきることができませんので、そのまま150m走り進めた先にある広くなった場所でUターンしてから登り進めることになります。
それより先は特に問題なく進めことができるのですが、山中に入ってからは道幅が狭いうえに急勾配となりますので慎重に走り進めるようにして下さい。
程なくすると突き当たりに広々とした場所があるのですが、そこが鳥見山公園の駐車場となります。
「針IC」から鳥見山公園まで20kmほどですので、約25分で行くことができます。
鳥見山公園の駐車場は無料で利用することができるのですが、白線引きは無く15台程度は駐車可能かと思います。
また50mほど離れた場所にも5台ほど止めるスペースがあるので、合計で20台ほどは駐車できるかと思います。
続いては公共交通機関を利用して訪れる場合ですが、最寄り駅となるのは「近鉄大阪線」の「榛原駅」です。
榛原駅で下車して北出口から出たら北上するように3kmほど歩き進めて行くことになりますが、山中は急勾配の道が続きますので歩き慣れた方でも1時間ほどは必要になるかと思います。
但し、少しだけならバスを利用して行くこともできます。
榛原駅で下車して北出口から出たら目の前にある「榛原駅北口」のバス停留所から「奈良交通バス(23系統:榛原都祁線・24系統:榛原駅-山辺高校行き)」に乗車します。
2駅先の「宇陀警察署前」のバス停留所で下車し、あとは先程と同じように徒歩で向かうことになります。
やはり急勾配の山中は2.3kmほど歩く必要があるので、約45分は必要になります。
以上が鳥見山公園を訪れるための「アクセス」と「駐車場」の紹介となります。
鳥見山公園の中心に位置する勾玉池周辺の紅葉!
ほぼ満車の駐車場に車を止めたところで紅葉の観賞を始めたいと思うのですが、駐車場の紅葉に関しては綺麗に色付いています。
駐車場と隣接する西側に石造りの一の鳥居がありますので、まずは園内の中心部にあたる勾玉池周辺の散策に向かいます。
30mほどの階段を登りきると分岐点になっていますので、右手側へと進路を変えると勾玉池のほとりの散策路に入ることができます。
恐らくは園内で一番景観が優れたスポットになっているのではないかと思うのですが、標高600m地点に整備されている鳥見山公園では静寂をともなった紅葉を観賞できるのが特徴的でもあります。
緑豊かな鳥見山においてモミジやカエデが真っ赤に紅葉しつつ黄色に染まるイチョウの葉がアクセントになる景色は、色のコントラストが見ごたえ十分となります。
風が穏やかで勾玉池が水鏡へと変わることで映し出される景色は、逆さ富士ならぬ逆さ紅葉となります。
勾玉池の背景を彩る紅葉の景色を眺めながらのんびりと歩くことができるほか、幾つかのベンチや休憩所などで腰をかけてゆっくり観賞することもできます。
勾玉池と称されていることから勾玉のような形では無いかと思って航空写真で全貌を見てみましたが、何とも言えない微妙な感じでした。
鳥見山は日本の初代天皇の神武天皇が皇祖天神(みおやのあまつかみ)をお祀りして祭祀を行った場所としての伝承が残っていることなどから、歴代天皇に継承されてきた三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」にちなんで名付けられたのかも知れません。
古くから勾玉には不思議な力が宿るとされて魔除けや厄除けさらには悪霊から身を護ると言う意味で身につけられてきましたが、いずれにしてもこの場所に相応しい名前の付けられた池となります。
園内にひっそりと鎮座する鳥見社!
勾玉池の周辺を歩いていると右手側への分岐点があり、すぐ先には鳥見神社が鎮座しています。
鳥見社と書かれた神額(しんがく)が掲げられている二の鳥居をくぐり抜けて神域に入ると正面にお社があって、境内の左手側の隅には「降神石」と書かれた磐座があります。
正面のお社には3神がお祀りされているのですが、右殿には「大山祇御祖命」中殿には「皇祖天神」左殿には「神倭磐余彦尊」がそれぞれ鎮座しています。
鳥見山は日本書紀において神武天皇が皇祖天神(みおやのあまつかみ)をお祀りして祭祀を行った場所としての伝承が残っているのですが、伝説が残る鳥見山とされる山が比較的近い位置にもうひとつあることで賛否が分かれています。
鳥見山は神武東征が完了して天神地祗を祀り大孝を述べたとする元祖「大嘗祭」と言う側面と、饒速日神の神霊が鎮められたと言う二つの側面があると考えられています。
二つの鳥見山のひとつは奈良県桜井市桜井に位置する鳥見山で、麓には等彌神社が鎮座しています。
日本書紀の記述から大嘗会の起源で初の舞台とされるのですが、かつては山頂辺りに鎮座していて山崩れにより社殿を現在の地に移したと言います。
もうひとつは紹介中の奈良県宇陀市榛原に位置する鳥見山となりますが、中腹には鳥見神社が鎮座する形となります。
前者の鳥見山は三輪山のほぼ真南にあって紹介中の鳥見山は三輪山のほぼ真東に位置していることから、どちらも東征最後の激戦を繰り広げた地とするには相応しい場所になります。
周辺の神社やゆかりのある伝承地などから考えても、本当の伝承が残る鳥見山であるかの白黒付けるのは非常に困難であると言われています。
真相のほどは分かりかねますが、鳥見神社のお社の近くに鎮座している降神石は神事において神を御神体である磐座から降臨させその依り代と神威をもって祭祀の中心としていたと言うことを考えると「こちらかな~」なんて考えつつ散策路へと戻ります。
展望台及び見晴台より望む雲海です!
最初にも言いましたが、日本の初代天皇となる神武天皇まで遡(さかのぼ)った伝説が残る鳥見山の園内には大自然が多く残り、春は数千本のツツジが咲き誇る名所で知られ秋は真っ赤に色付く紅葉が格別なことから紅葉の名所として知られています。
本日は秋の紅葉シーズン真っ只中で園内も良い感じに色付いているのですが、見渡す限り人の気配がありません!
勾玉池の周辺の散策は終了しましたので、続いては2ヵ所ある展望スペースへと向かいます。
駐車場には10台以上の車が止まっていたのですが、最初に勾玉池で写真を撮っていた方以外には誰一人として姿がありません!
鳥見山公園は秋の紅葉シーズンになると多くの方が訪れる名所となるのですが、こんなに人がいないのにはちょっとした理由があります。
まずは、時間が朝一番の7時30分と言う点が大きいのですが、もうひとつは時期を同じくして「雲海の名所」としても有名で駐車場の車のほとんどが雲海の観賞に訪れています。
今から向かう展望台と見晴台と称される2ヵ所の展望スペースからは、奥行きのある雲海が一望できます。
まずは展望台に向かうのですが、勾玉池の周辺の散策路から道なりに歩き進めて行くと「展望台」と書かれた案内看板が見えてきます。
鳥見山公園は紅葉の名所と言われているのですが、実際のところは駐車場から勾玉池周辺は紅葉感があって見ごたえ十分となるのですが、それ以外に関しては所々で赤く色付いている程度で見ごたえとしては今ひとつです!
ただ大自然が多く残る園内ですので、お散歩がてらにのんびりと散策するのも気持ちの良いものです!
100mほど歩き進めて行くと、コンクリート製の展望台が見えてきます。
しっかりとした造りの展望台は2階建てになっており、展望スペースは2階部分になっています。
眼下に広がる景色は南西の方角に位置する宇陀市中心部の大和盆地をはじめ宇陀の山々が広がるのですが、朝一番と言うとで雲海が残っている眺めとなります。
展望台より眺める景色に紅葉感は無いのですが、静寂を伴った景色はいつまででも眺めていられます。
眼下に生い茂っている木々が少々視界に入るのが気になりますが、景色自体は大変に素晴らしいものとなります。
展望スペースは広さが無くて3~4人までが限界となりますので、三脚などを使用しての写真撮影は難しいようにも思います。
そんな展望台をあとにして最後は「見晴台」へと向かいます。
この展望台は駐車場から南西方面にあたるのですが、今から向かう見晴台は真逆の北東方面になります。
駐車場より北東方面の散策路を進むとお手洗いがあるのですが、その横にある狭い階段状の散策路を歩き進めて行きます。
駐車場から見晴台までの道のりは300mほどで10分ほどで行くことができるのですが、急勾配で滑りやすい階段状の散策路なので十分に注意して登るようにして下さい!
見晴台にはコンクリート製の休憩スペースが設置されており、ゆっくりと腰をかけて景色の観賞ができるようになっています。
眼下には南西の方角の宇陀市中心部の大和盆地をはじめ宇陀の山々や伊那佐山や龍門岳を一望できるのですが、静寂をともなった眺めはまさに絶景と言えます。
見晴台には20人以上の方が雲海の観賞をしているのですが、駐車場に止まっていた車の数に対して園内にほとんど人がいなかったことにも納得のいくところです。
先程の展望台より標高が高いぶん奥行きのある景色となるのですが、山々を縫うように広がる雲海は見ごたえ十分となります。
鳥見山公園で眺める雲海に関してはコチラをご覧下さい!
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鳥見山公園~見晴台より望む雲海【アクセス・駐車場】
今回紹介するのは、奈良県宇陀市榛原萩原元萩原に位置する「鳥見山公園」にて望む「雲海」です。 榛原町と桜井市との境界にそびえる、標高735mの「鳥見山」の山頂近くの、標高600m地点に整備されている「鳥見山公園」は、園内の勾玉池を中心とした、高原状の自然公園となります。 「鳥見山」には自然が多く残り、 ...
見晴台にいる全ての方が雲海の観賞が目的だと思うのですが、一望できる景色の中に紅葉の景色は少ないようにも思います。
と言うか、すでに落葉しているようにも見えます。
鳥見山公園の紅葉は、例年10月下旬頃から色付き始めて本格的な見頃となるのは11月中旬~11月下旬頃までとなります。
本日は見頃に合わせた11月17日となるのですが、全体的に見ても少し遅かったようにも思います。
以上のことから。鳥見山公園は紅葉の名所であると同時に見頃の時期を同じくする雲海の名所でもありますので、朝一番より訪れて散策をすることで一度で二度楽しめるスポットとなります。
園内の景色も展望スペースから眺める景色も大変素晴らしい眺めとなりますので、是非一度、お弁当を片手にお出かけになってみて下さい!
以上が、鳥見山公園で観賞する紅葉の紹介となります。
鳥見山公園のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報はできる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「鳥見山公園」
- 住所:〒633-0253奈良県宇陀市榛原萩原元萩原2741番地の2
- 電話:0745-82-3674・FAX:0745-82-8211・IP電話:0745-88-9093(建設部公園課)
- 時間:散策自由
- 定休日:年中無休
- 入園料金:無料
- 駐車場:無料(約15~20台程度)
- アクセス:【公共交通機関】「近鉄大阪線」の「榛原駅」で下車したら北出口から出て北上するように徒歩3km(約1時間)
「近鉄大阪線」の「榛原駅」で下車したら北出口から出て「榛原駅北口」のバス停留所から「奈良交通バス(23系統:榛原都祁線・24系統:榛原駅-山辺高校行き)」に乗車して「宇陀警察署前」のバス停留所で下車してから徒歩2.3km(約45分)
【お車】「名阪国道」の「針IC」を降りたら「針インター」の信号を左折して「国道369号線」に入りしばらく走り進めた先にある「玉立橋東詰」の交差点を右折したら1.8kmほど先にある「鳥見山公園・是より2キロメートル先」と書かれた案内看板に従って右折したらあとは住宅街から山道へと道なりに走り進めて行くだけですが一ヵ所だけ鋭角に右折する場所がありその先に「駐車場」があります20km(約25分)
最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。
標高735mの鳥見山の山頂近くの標高600m地点に整備されている鳥見山公園は、紅葉の名所として大変人気があります。
そんな鳥見山公園は時期を同じくして雲海の観賞スポットとしても有名となるため、朝一番より多くの方が訪れる人気スポットとなります。
勾玉池周辺の紅葉が一番の見どころとなるのですが、山中の静寂を伴った紅葉の景色は格別な眺めとなりますので、お散歩がてらに訪れてのんびりとした時間をお過ごし下さい!
見晴台や展望台から眺められる雲海も大変素晴らしい眺めとなりますので、お時間が御座いましたら朝一番で訪れることをお勧めしておきます。
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