今回紹介するのは、京都府京都市東山区高台寺下河原町にある『圓徳院』で行われる『紅葉』の『ライトアップ』となる『夜間特別拝観』です。
『圓徳院』は『豊臣秀吉公』の正妻となる『北政所(きたのまんどころ)』こと『ねね様』の終焉(しゅうえん)の地となる場所です。
『豊臣秀吉公』の死後に『出家』した『ねね様』は『高台院湖月尼』となり『豊臣秀吉公』の冥福(めいふく)を祈って供養を行うため1606年に、近くに鎮座する『高台寺』を創建されました。
その後『ねね様』を支えていた兄の『木下家定』の次男となる『利房』の手により『高台寺』の『三江和尚』を開基に『木下家』の『菩提寺』として開かれ『高台寺』の『塔頭(たっちゅう)』となったのは『ねね様』の死後9年目のことでした。
『豊臣秀吉公』の死後『出家』した『ねね様』が58歳からお亡くなりになる77歳までの実に19年ものあいだ自身の本拠地としたことでよく知られています。
そんな『ねね様』が終焉を迎えた『圓徳院』で行われる『夜間特別拝観』の紹介となります。
準備が整いましたら『圓徳院』の『夜間特別拝観』の散策スタートです。
圓徳院~紅葉のライトアップ『夜間特別拝観』ねね様の終焉の地!
今回は、京都府京都市東山区高台寺下河原町にある『圓徳院』の『ライトアップ』された『紅葉』の観賞と、国の名勝に指定されている『旧円徳院庭園(きゅうえんとくいんいえん)』を観賞するため『夜間特別拝観』に訪れました。
本日は『圓徳院』に訪れることで3か所目の『夜間特別拝観』となり、最初に『清水寺』を訪れ、そのあと『高台寺』を訪れたのですが『高台寺』にはお得な『3か所共通割引拝観券』があり『高台寺』のみの拝観となると600円なのですが『3か所共通割引拝観券』を購入すると『圓徳院』と『高台寺掌美術館』の見学までが付いており、拝観料も900円とかなりお得な共通券となります。
尚『圓徳院』のみの拝観でしたら500円となります。
『清水寺』と『高台寺』の記事は後ほどコチラをご覧下さい!
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高台寺~圓徳院【夜間特別拝観】幻想的な紅葉のライトアップ【御朱印】
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最終受付が21時30分までとなり『高台寺』の散策が終了し、時計を見ると現在の時刻が21:20分ですので急いで『圓徳院』に向かいたいと思いますが、その前に簡単に『駐車場』の紹介をしておきます。
『高台寺』にある『高台寺駐車場』
『圓徳院』には『駐車場』は無いのですが『高台寺』には、乗用車が150台で大型バスも15台駐車できる『大型駐車場』があります。
基本的に『高台寺』や『圓徳院』の拝観をお考えでしたら『1時間無料券』が発行されるほか『高台寺賑店』で3000円以上のお買上げの場合でも『1時間無料券』の発行があり、さらには『高台寺・高台寺掌美術館・圓徳院』の『3ヵ所共通割引拝観券』を購入の場合は『2時間無料券発行』があるということですので、かなりお得になっています。
乗用車でしたら朝の7:00から夜の23:00までのあいだは、最初の1時間まで600円で以後30分ごとに300円追加となり夜の23:00から朝の7:00までのあいだは1時間につき100円となります。(正月期間は除く)
『高台寺』の目の前になりますので『圓徳院』まででしたら3分ぐらいあれば行けると思います。
『高台寺』より『台所坂』を下り『円徳寺』へ
『高台寺』の『駐車場』に車を駐車したら『高台寺』の方に向かってまずは歩き進めます。
左手側にある『湖月茶屋』と、右手側に鎮座する『高台寺天満宮』の間を通りながら正面にある『高台寺』に向かい歩いて行くと左手に木製の門があり、その門をくぐると『台所坂』となります。
『台所坂』は『圓徳院』へと続く下り階段となります。
なだらかに下る階段は『高台寺』と『ねね様』が住まわれていた『圓徳院』とを繋ぐ道となり、距離にして61m、高低差6.24mある『台所坂』を通り、毎日のように『秀吉公』の墓所へ行き来していたと言います。
『台所坂』には、静かに流れる水音が響きわたり、桜が終わる頃には楓の若葉が『台所坂』を覆い、秋が深まるにつれて赤く色付きだした『紅葉のトンネル』を楽しみながらの散歩道となります。
『台所坂』を下りきると『ねねの道』へと入り、正面に『圓徳院』の『長屋門』があります。
『長屋門』は『ねね様』が住まわれていた当時の姿をそのままに・・
『圓徳院』の正面玄関となる『長屋門』は、現在でも『ねね様』が住まわれていた当時の姿を、大切に伝えていくためにそのままの形で残されています。
『ねねの道』沿いに鎮座する『圓徳院』は、木下家の屋敷となっていたため、正門は『長屋門』の形態がとられており、敵から攻められた場合でも、すみやかに侍たちが守りにつくことが出来るように造られており、本来お寺には存在しない形式の門となっています。
平成10年に御影石を敷き詰めた石畳の道に生まれ変わった『ねねの道』は、舗装される以前には『高台寺道』と呼ばれていたのですが、江戸時代にさかのぼると、高台寺の境内の『馬留め道』であったと言います。
そんな『ねねの道』に面する『長屋門』をくぐって境内に入り、奥に歩き進めていくと受付があり、その奥には『唐門』があり、これより先は『ライトアップ』された幻想的な雰囲気が漂う空間となります。
石畳の道がこの先にある『方丈』まで続きますが、両サイドには木々が立ち並び『ライトアップ』された景色は見ごたえ十分となります。
『長屋門』をくぐってから『方丈』までの間は『ねね様』を想い女性好みに合うようにとの想いが込められた道となり、一年を通してできるだけ多くの花を楽しめるように工夫されています。
少しだけ訪れるのが早かったため『紅葉』していないところがあるのですが、訪れるタイミングが合えば絶景となること間違いありません!
『方丈』に入ると、まずは『南庭』を楽しむことが出来ます。
『方丈』から望める南庭!
『方丈』に入るとご本尊の正面にある『襖絵(ふすまえ)』が『赤松燎(あかまつりょう)』作で遺作となる『白龍の図』があるのですが、写真撮影は禁止となりますので、訪れた際にご自身の目でご鑑賞ください。
尚、下記の写真は『パンフレット』に描かれている一部分の『白龍の図』となり、本来でしたら16枚の『襖』に描かれている大作となりますので、ご参考までに・・・
『白龍の図』に描かれた『白龍』を『豊臣秀吉公』に見立てて、荒れ狂う乱世の中で己の力を信じ、幾多の困難を乗り越えて天を目指し、昇り詰めていく姿が、どこか『豊臣秀吉公』と共通のものを感じることが出来る『襖絵』となっています。
そんな『白龍の図』が描かれている前の庭園が『南庭』となり、ゆっくりと座って観賞できます。
『南庭』には、とても綺麗に手入れされた白砂の線引きがされており、その奥には色付き始めた『紅葉』が『ライトアップ』され味わい深い景色となっています。
目の前いっぱいに広がりを見せる『南庭』の奥には、木々がびっしりと立ち並び、ほのかに緑の香りを楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごすことができるようになっています。
本日は、終了時間も近づいているため、他の参拝客がいないので、独り占めで景色を楽しむことが出来ます。
心落ち着く『南庭』をゆっくりと観賞しすぎて終了時刻が近づいてきてしまい、急いでもうひとつある『北庭』に向かいます。
北庭は伏見城にあった『化粧御殿』の前庭の原型そのままに・・
『南庭』があった『方丈』から北東方面に味わい深い渡り廊下を進んでいくと、その先に『小堀遠州』が整えたと言う『北庭』があり『旧円徳院庭園(きゅうえんとくいんいえん)』と称して国の『名勝』に指定されています。
『北庭』は、もともと『伏見城』にあった『北政所』の『化粧御殿』の前庭を移したものとなり、当時の原型をほぼそのままに留める、桃山時代の代表的な庭園のひとつとなります。
『北庭』は、日本庭園の形式ひとつで中心に池を設け、その周囲を巡りながら観賞する『池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)』となりますが、水を用いず石の組合せや地形の高低などによって山水の味わいを表した庭園となる『枯山水(かれさんすい)』となっています。
一番の『見どころ』は東北部分となり、石のみによって水がさも落ちているように表現する『枯滝石組』を構成し、築山を中心にして左右に多数の石組を二等辺三角形にまとめて数群展開させ『蓬莱石組』を作っています。
『池泉』に架かる数個ある『石橋』は、とても重厚感があり、大変に見事な『巨石』を使うことで、その厚みある『石橋』から感じとれる迫力がこの庭園の『見どころ』とも言えます。
これほどまでにたくさんの『巨石』が、ふんだんに置かれている庭園は非常に珍しく、桃山時代の豪華さの特徴となります。
『圓徳院』の『見どころ』の『三面大黒天』と『歌仙堂』
これで『南庭』と『北庭』の観賞が終了しましたので『北庭』をあとにし、出口より外に出ると右手側に『三面大黒天』がお祀りされており、左手側に『歌仙堂』のお堂がそれぞれ鎮座しています。
時間が時間ですので扉は固く閉じられていますが、お堂の中にお祀りされている『三面大黒天尊像』は、大変珍しい尊像で、福の神となる『大黒天』をはじめとして、学問や教養の神となる『弁財天』さらには、勝利や子宝の神となる『毘沙門天』の三天の神が『阿修羅』の如く、三天合体の尊像となる珍しい仏様となります。
福徳信仰の象徴として『豊臣秀吉公』が『念持仏』としたと言われており「三面なので一回拝めば三つの効き目がある!」との合理的な考え方は、まさに農民から天下人にまで昇り詰めた『秀吉公』らしい信仰の仕方です。
『北政所』こと『ねね様』がこの地に移され、御堂に関しては『京都御苑』から移築したものとなります。
最後は、隣にある『歌仙堂』ですが、歌人の聖地として親しまれるお堂には『長嘯子(ちょうしょうし)』がお祀りされています。
『長嘯子』と言うのは『ねね様』の兄の『木下家定』の長男である『木下勝俊』のことで、桃山時代に二十六歳にして『若狭小浜城主』として立身したのですが、その後に出家して『長嘯子』と名乗り『細川幽斎』に歌を学び、数多くの和歌を残しています。
尚、京都には『詩仙堂』と『雅仙堂』と言うお堂があり『京都の三堂』と言われ、学問をはじめ『詩歌』を志す人たちの篤い信仰を集めています。
『大黒門』をくぐり外にでると壁に大きなくぼみがあり中には『触れ仏』となる『大黒天』が鎮座しています。
『大黒天』は、もとはインドの神様となるのですが『福の神』としてよく知られています。
『金運』を上げたい方は『右手』もしくは『両手』で軽く『大黒天』の石像を撫でてください!
と、言ったところで『圓徳院』の『見どころ』及び庭園の『ライトアップ』の『夜間特別拝観』の散策は終了となります。
本日は、平日で時間も最終に近かったため、1~2組だけの拝観者だけであったため、見事な庭園をほぼ独りじめで観賞できたのは良かったのですが、もう少しゆっくりと観賞したい場所もあったのが、少し心残りとなります。
『圓徳院』の境内は、大変見ごたえがありますので『高台寺』もしくは『圓徳院』を訪れた際は、お得な『3か所共通割引拝観券』をお買い求めの上で、お楽しみいただくのがいいかと思います。
一度訪れて『ねね様』が見ていた景色を思う存分ご堪能下さい!
『圓徳院』のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
『秋の夜間特別拝観』
- 日程:2018年10月19日~12月9日まで
- 拝観時間:朝10時00分~夜22時00分まで(受付は21:30まで)
- ライトアップ時間:日没後~22:00まで(受付は21:30まで)
- 拝観料:大人(500円)中学生(200円)
『高台寺・高台寺掌美術館・圓徳院』3か所共通割引拝観券900円
『圓徳院』
- 住所:〒605-0825京都市東山区高台寺下河原町530
- 電話:075-525-0101
- FAX:075-561-2724
- 時間:10:00~17:30(拝観受付は17:00まで)
- 拝観料大人(500円)中学生(200円)
- 駐車場:無し(周辺駐車場または高台寺駐車場を利用)
- アクセス:【公共交通機関】『京都駅』から(市バス)で『東山安井』で下車して徒歩5分
京阪『祇園四条駅』から(市バス)で『東山安井』で下車して徒歩5分
阪急『河原町駅』から(市バス)で『東山安井』で下車して徒歩5分
【お車】京都南ICより約22分(9km)
京都東ICより約18分(7.5km)
『高台寺掌美術館』
- 住所:〒605-0825京都市東山区高台寺下河原町530、京・洛市『ねね』2階
- 電話:075-561-1414
- FAX:075-561-1624
- 時間:9:30~18:00
- 入場料:大人300円
『高台寺・高台寺掌美術館』2ヵ所共通拝観券大人(600円)中高生(250円)
『高台寺・高台寺掌美術館・圓徳院』3ヵ所共通割引拝観券900円 - 駐車場:無し(周辺駐車場または高台寺駐車場を利用)
『高台寺駐車場』
- 駐車台数:(有料)【乗用車】150台【大型バス】20台
- 駐車料金:【乗用車】7:00~23:00(最初の1時間まで600円で以後30分ごとに300円)
【乗用車】23:00~7:00(1時間100円)*正月期間は除く!
【乗用車】は駐車サービスあり『拝観受付またはレジに駐車券をお持ちください』
『高台寺または圓徳院』を拝観した場合は1時間無料券発行
『高台寺賑店で3000円以上お買上げ』の場合は1時間無料券発行
『高台寺・高台寺掌美術館・圓徳院』3ヵ所共通割引拝観券は2時間無料券発行
【大型バス】8:00~22:00で22:00以降は泊り扱い(最初の2時間まで3000円で以後1時間ごとに1500円)*予約制です
最後までお付き合いいただき本当にありがとうございます。
『圓徳院』は『ねね様』のゆかりの地として大変人気があり多くの観光客で賑わいます。
今回は『秋の夜間特別拝観』の『ライトアップ』を中心にして紹介しましたが、ここ『圓徳院』とその周辺には、まだまだたくさんの見どころがありますので、1日かけてごゆっくりお回りください。
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