今回紹介するのは、奈良県の「世界文化遺産」となる「古都奈良の文化財 」のひとつ「平城宮跡」です。
「古都奈良の文化財 」とは、合計8つの「構成資産」で構成されているのですが、まずは「奈良公園内」にある4ヶ所の「構成資産」が「東大寺」をはじめとして「興福寺」と「春日大社」さらに「春日山原始林」となります。
残りの4ヶ所は「興福寺」の少し南にある「元興寺」と、今回紹介する「平城京跡」そして「平城宮跡」の南西に2kmぐらい言ったところにある「唐招提寺」と「薬師寺」です。
さらに「法隆寺地域の仏教建造物」を1ヶ所加えると、合計9つの優れた「構成資産」から成る「世界文化遺産」となります。
そんな奈良県が誇る「世界文化遺産」のひとつの「平城宮跡」を訪れると、まず最初にその広さと大きさに驚かされます。
当時の都の広さは、東西に約4.3kmで、南北に約4.8kmも広がっており、さらに都の東側には、東西に約1.6kmで、南北に約2.1kmの外京を加えた総面積は、約2500ヘクタールあったと言います。
かつての都の正門となっていた、約5km南端にあった「羅城門」から、現在復元されている「朱雀門」までは、まっすぐに伸びるメインストリートの「朱雀大路」がありました。
「朱雀大路」の幅は、約74メートルあり、この「朱雀大路」の西側を「右京」と言い、東側を「左京」と言います。
碁盤の目のように、整然と区画された大きな都には、10万人以上の人が暮らしていたと言われています。
そんな「平城宮跡」の復元計画にも、賛否両論の意見があり、この先どこまでの復元かは未定となり、計画完成も数十年先とのことです。
そんな「平城宮跡」の完成している部分を中心に、紹介を進めたいと思います。
準備が整いましたら「平城宮跡」の散策スタートです。
平城宮跡【アクセス・駐車場】朱雀門~大極殿の見どころ
今回は、奈良県奈良市佐紀町にある奈良県の「世界文化遺産」である「古都奈良の文化財 」の、合計8つのうちのひとつ「平城宮跡」に向けて車を走らせています。
「平城宮跡」はとても広く、ご自身の目的に応じた場所の「駐車場」に止めることで、それほど歩かなくても済みます。
まず初めに「平城宮跡」を訪れるための「アクセス」と、点在する「駐車場」に関して、簡単に紹介しておきます。
平城宮跡へのアクセスと4ヶ所ある駐車場!
「平城宮跡」を訪れるには「公共交通機関」を利用しても「マイカー」を利用しても、比較的簡単に行くことができます。
まずは「公共交通機関」を利用して行く場合は「近鉄奈良線」の「大和西大寺駅」が最寄り駅となるのですが、南口より徒歩で1.4kmほどですので、約20分で行くことができます。
また「近鉄・JR」の「奈良駅」からですと、西口より「奈良交通バス」に乗車して「二条大路南4丁目」のバス停留所で下車します。
そこからは徒歩で1kmほどとなり、12分ぐらいで行けますが「土曜日・日曜日・祝日」を中心に走る「ぐるっとバス」の「平城宮跡ルート」に乗車すれば「大極殿」まで17分で行けますし「朱雀門」なら24分で行くことができます。
「ぐるっとバス」の乗車料金は、1乗車につき運賃100円で乗ることができます。
続いて「マイカー」を利用して行く場合は「第二阪奈有料道路」の「宝来ランプ」を降りるのが一番近いかと思うのですが、降りたらそのまま道なりに「国道308号線」を東に走り「県道1号線」を経由しながら2.6kmほどですので、約3分で行ける気楽さです。
「マイカー」を利用した場合の「駐車場」に関しては、広い「平城宮跡」の「何処に行くか!」の目的によって多少変わります。
1日かけてすべて歩いてまわるのでしたら、4ヶ所ある「駐車場」の、何処に止めても良いかと思います。
簡単にではありますが、下記の写真より紹介します。
写真①番が「朱雀門」の西側にある「交通ターミナル駐車場」となります。
4ヶ所ある「駐車場」の中で、唯一「有料!」となるのですが「大型バス20台」で「乗用車42台」さらに「障害者用3台」となります。
駐車料金は「乗用車」に関しては、1時間200円となり、朝の8時00分~夜の23時00分まで利用できます。
その他の3ヶ所の「駐車場」については、基本的に「無料!」となっています。
②の「平城宮跡資料館駐車場」は「乗用車20台」で「大型バス駐車可能」となりますが、大型バスが入らない時は「乗用車」の駐車台数が多いようにも思いますが、ガードマンの方がいますので、そのあたりは指示に従って駐車するようにして下さい!
利用時間に関しては、朝の9時00分~夕方の17時00分までとなります。
③の「遺構展示館駐車場」は「乗用車100台」で「大型バス7台」となり、4ヶ所の中で一番駐車台数が多い駐車場となります。
こちらも朝の9時00分~夕方の17時00分までの利用となります。
④の「東院庭園駐車場」は「乗用車30台」で「大型バス2台」となり、こちらも朝の9時00分~夕方の17時00分までの利用となります。
今回全ての「駐車場」を回りましたが、いずれの「駐車場」も、ほぼ「満車!」となっていましたが、渋滞になることはありませんでした!
しかし「常に満車状態!」となっていましたので、早い時間帯に訪れることをお勧めしておきます。
以上が「平城宮跡」を訪れるための「アクセス」と「駐車場」の紹介となります。
朱雀門と世界文化遺産の石碑をバックに記念撮影!
早速ですが「朱雀門」へと、歩き進めて行くのですが「朱雀門」の手前には「平城宮跡」が「世界文化遺産」として「古都奈良の文化財 」の「構成資産」のひとつとなったことを記念する、貫禄十分の「石碑」が置かれています。
この角度から撮る写真では、遠近法の加減で「世界文化遺産」の「石碑」が「朱雀門」との比較で大きく見えますが、実際は身長ほどの高さの「石碑」となります。
「朱雀門」をバックに記念写真を撮るには、ちょうどいい場所に「石碑」があるので、一緒に入れて撮るのがベストではないかと思います。
さて「朱雀門」ですが「四神」において、南方を守護するとされる「朱雀」の名を冠したものとなります。
当時の都の正門となっていたのは「羅城門」と言い「朱雀門」より約4kmほど南端にあり、現在復元されている「朱雀門」までは、まっすぐに伸びるメインストリートの「朱雀大路」がありました。
現在の主要な南北の通りのひとつ「千本通」に相当する「朱雀大路」の幅は、約74メートルもあり、この「朱雀大路」の西側を「右京」と呼び、東側を「左京」と呼んでいました。
「朱雀門」は、考古学的研究に加えて、奈良県にある寺社に残るさまざまな門を参考として「五間三戸」の「二重門」が、当時の位置に原寸大で復元されています。
色鮮やかな朱色の「朱雀門」は、綺麗なだけでなく、実際に見るとその大きさに思わず息を飲むことになります。
スタンプラリーで粗品をGET!
そんな大きな「朱雀門」の右手側に小さな建物があり、その中には「自動販売機」が設置されているのと同時に「観光案内所」にもなっています。
さらに建物の中には「スタンプラリー」の用紙が置かれているのですが、ここ「朱雀門」が、1ヶ所目の「スタンプ所」となっています。
「平城宮跡内」にある、合計5ヶ所の「スタンプ所」を巡ることで、開館日の16時00分までに「平城宮跡資料館」に持って行くことで、おひとり様1回に限り「粗品をGET!」することができます。
「スタンプラリー」の粗品は「平城宮跡」の写真が印刷された「クリアファイル」となりますが、もう少し良いものを期待していただけに、少しだけガッカリします。
ただ、ここ「平城宮跡」への入場料は「無料!」となるほか「駐車場」に関しても、ほぼ「無料!」となるだけに、これ以上のものを期待するほうが、図々しいと言うものです。
そんな「スタンプラリー」を制覇するには、広大な「平城宮跡」の、ほぼ全てを歩くことになり、しっかり見学しながらですと、おそらく5時間ぐらいは必要となりますので、お時間が許すようでしたら、一度挑戦してみてください!
朱雀門から大極殿までの間に線路が・・
朝一番ではあるのですが、たくさんの方が次から次へと「朱雀門」をくぐり「大極殿」に向けて歩き進めて行きます。
遅れを取らないように「朱雀門」をくぐり抜けると・・・!?
驚くほどはるか彼方に、小さくですが「大極殿」の姿が見えています。
さらにもうひとつ驚くのが、その手前に「横一文字に線路が敷かれている?」
一瞬「平城宮跡の中では?」と、考えてしまうほど不思議な景観となり、まるで田舎に里帰りしたかのような景色が、目の前いっぱいに広がりを魅せます。
何故「平城宮跡」のど真ん中を、横切るように線路が敷かれているのかと言いますと、その昔「近鉄電車」がこの場所に敷かれた時には、まだ「平城宮跡」は発見されていませんでした。
この辺り一体は田んぼであったため「近鉄電車」は、自分の会社の土地の上に線路を敷いただけでしたが、その後の調査などで、田んぼの下に「平城京」の「遺跡」が眠っていると言うことが分かったと言います。
「平城宮跡」の景観を損ねるように横切る「近鉄電車」ではありますが、奈良県民にとって必要不可欠な足となっているため、線路を移設したり迂回させたりすることができないでいると言います。
奈良県が誇る「世界文化遺産」の景観としては、非常に残念な形ではあるのですが、多くの方の生活のことを考えると、我慢するしかないと言うことです。
そんなことから直線的には行くことができないため、踏切があるところまで回り道をします。
線路を越えて「大極殿」のあるエリアへ入って行くと、これまた、だだっ広い空間が広がりを魅せます。
「朱雀門」から「大極殿」までは、直線距離でいうと800メートルぐらいなのですが、踏切まで回り道をした分をプラスすると、1km以上歩くことになります。
ちょっとしたハイキングのように、たくさんの方と共に歩き進めて行く道中には、以前には綺麗な花が植えられた花壇がいくつもありました。
それらを楽しみながら歩き進めて行くことで、あっ!と言う間に「大極殿」に到着できたのですが、現在では何もない広場となっており、ただただ歩き進めるだけとなります。
大極殿は都で最も重要で高貴な建物!
「大極殿」に近づいて行けば行くほど、先程までは小さく見えていた「大極殿」が、どんどんと大きくなっていき、近くまで歩き進めた時には、そのとんでもない大きさを誇る「大極殿」に、驚かされることになります。
「大極殿」は、奈良時代の都である「平城京」の、北側中央に位置した「平城宮」の中心にあって、都で最も重要な建物であったのですが、西暦710年に、都が移された5年のちに建てられたと考えられています。
「大極殿」と言う呼び名は「大極星」からきており「大極星」とは、宇宙の中心にある星のことで「北極星」のことになります。
「大極殿」は、天皇の即位式や、海外の使節の謁見など、国家的儀式に使われました。
もっと近くまで行くこともできますが「大極殿」は「超Bigサイズ!」となり、かなり離れているにも関わらず、その姿から放たれる威圧感は半端ない眺めです。
先程の「朱雀門」もそうでしたが、この「大極殿」も、だだっ広い空間の中にポツンと建てられており、その他の対象物となるようなものが一切無いことで、パッ!と見た感じでは大きさを感じにくいのですが、見ているだけで少し目がおかしくなるような感じがしてきます。
「大極殿」の外観を十分に観賞したあと、最後に「大極殿」の中を、見学することにします。
「大極殿」の中に入ると、まず最初に凄いと感じるのが、朱塗りの鮮やかさと、細部までの造りの精細さです。
「大極殿」の内部に使用されている極太の柱の数は、実に44本もあり、その一本の柱の直径が70cmあることで「大極殿」に入ると同時に圧倒されます。
とにかく広い空間はとても豪華に飾られ、高級感ただよう内装となっています。
小壁に描かれている絵画は、奈良県在住で有名な日本画家である「上村淳之(うえむらあつし)氏」の作品で「四神」と「十二支」が描かれています。
どの絵を見ても、シャープで味のある壁画ではあるのですが、そんな中で「青龍」だけが龍?・・何?と言うような壁画になっています。
天皇陛下がお座りになる高御座
「大極殿」の中央には、天皇陛下がお座りになる「高御座(たかみくら)」が置かれています。
「高御座」は、とても高貴な雰囲気が感じられる、豪華な作りになっています。
「即位式」や「元日朝賀」の際に、ここに着座されたと言います。
「大正天皇」の「即位式」の時に制作され、その後、3度の「天皇の即位式」にも使用されました。
京都御所の「紫宸殿(ししんでん)」の「高御座」をモデルにして復元されたと言います。
黒塗りの三層の壇の上に、八角形の屋形が乗っている構造となるのですが、高さ6.5メートルで、横幅が6メートル、奥行きに関しては5.4メートルあます。
屋根の上には、金色に輝く「霊鳥・鳳凰(ほうおう)」の大きな1羽と小さな8羽、小さな鳳凰の間に鏡が飾られています。
その下は、緑色の欄間と金色の飾り物が付けられ、黒漆塗りの8本の柱の間は深紫色のとばりで覆われています。
朱色の欄干の下の壇には「麒麟(きりん)」と「鳳凰」が描かれています。
そんな「高御座」の前から見た景色ですが「朱雀門」の姿が、遙か遠くにありますがはっきり見えます。
「大極殿」の「高御座」からの景色は、天皇陛下だけが見ることのできる景色です!
今、その景色を眺めていると思うと、なぜか急に偉くなった気分になります。
「高御座」を観賞したあと「大極殿」の中を歩いていると、後方の左右に金色に輝く飾り物が置いてあるが見えます。
入口側に置かれているのは「鴟尾(しび)」の模型となり、出口手前に置かれているのは「宝珠」の模型となります。
「鴟尾(しび)」は「大極殿」の瓦葺屋根の、大棟の両端につけられる飾りの一種となり「火除け」のまじないにしたと言われています。
また、大棟の中央に付ける「大棟中央飾り」は、中国に多く見られ、古くは「鳥形」だったのですが、隋代以降からは「宝珠形」になったと言います。
日本でも「平城宮跡」の近くにある「西大寺」の「薬師金堂」に載せられていたことが文献から知られていますが、ここ「大極殿」に載せられている「大棟中央飾り」は「法隆寺」の「東院夢殿」の「宝珠」を参考にして作られたと言い、2メートルの高さがあります。
と、言ったところで「平城宮跡」の簡単な紹介となります。
「大極殿」の内部は色鮮やかで、細部までしっかり造られていますので、見ごたえ十分となり、いつまでも見ていられます。
ゆっくり高貴な雰囲気を味わったところで「気まぐれファミリー」は、大満足でその場をあとにする・・・
平城宮跡のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「平城宮跡」
- 住所:〒630-8577奈良県奈良市佐紀町
- 電話:TEL:0742-30-6752
- 時間:9時00分~16時30分
- 入園料:無料
- 休園日:無休
- 駐車場:有料「交通ターミナル駐車場」乗用車43台(1時間200円)・乗合型自動車20台(1日2000円)
*利用時間は乗用車は8時00分~23時00分まで・乗合型自動車8時00分~18時00分までです!
無料「平城宮跡資料館」乗用車(20台)大型バスも駐車可能
無料「東院庭園」乗用車(30台)大型バス(2台)
無料「遺構展示館」乗用車(100台)大型バス(7台) - アクセス:【公共交通機関】「近鉄・JR」の「奈良駅」の西口から「奈良交通バス」に乗り「二条大路南4丁目」で下車してから徒歩1km(約12分)
「近鉄・JR」の「奈良駅」から「土曜日・日曜日・祝日」を中心に「ぐるっとバス」の「平城宮跡ルート」で「大極殿」まで17分もしくは「朱雀門」まで24分で行くことが出来ます(運賃100円で運行中です)。
【お車】「第二阪奈有料道路」の終点となる「宝来ランプ」を降りて「国道308号線」から「県道1号線」を経由して2.6km(約3分)
「京奈和自動車道」の「木津IC」から「国道24号線(奈良バイパス)」を南へ5.2km(約8分)
「西名阪自動車道」の「郡山IC」から「国道24号線(奈良バイパス)」を北へ8.3km(約13分)
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
「平城宮跡」の復元には、幾多の問題があるのですが、是非問題をクリアして頑張っていただきたいと思います。
是非一度おとずれて「世界文化遺産」としての歴史と高貴な雰囲気を味わって頂ければと思います。
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