今回紹介するのは、和歌山県東牟婁郡串本町潮岬に建てられた「潮岬観光タワー」です。
太平洋に突き出した、本州最南端にあたる潮岬(しおのみさき)は、台風の通過が多く、被害を受けやすい台風銀座と呼ばれ、台風来襲の際には、潮岬と言う地名をニュースでよく耳にします。
正確には「潮岬」と言う突端はなく、近くにある「潮岬灯台」が建つのは「御崎(みさき)」となるのですが「潮岬観光タワー」の前に広がる「望楼の芝」より先の地に位置する「北緯33度25分59秒・東経135度45分45秒」が「クレ崎」と呼ばれ、その場所が真の「本州最南端」となります。
「潮岬」や「クレ崎」の一帯は、約1400万年前~1500万年前に、複雑なマグマの動きによって形成された火成岩で形成されているのですが「吉野熊野国立公園」となるほか、和歌山県と奈良県の各一部からなる「南紀熊野ジオパーク」となっています。
そんな、熊野地方を代表する観光地になっている潮岬に建てられているのが「潮岬観光タワー」となり、展望台からは、本州最南端の地を、360度のパノラマビューで観賞できます。
そんな「潮岬観光タワー」と、目の前に広がる「望楼の芝」の、見どころの紹介となります。
準備が整いましたら「潮岬観光タワー」の、散策スタートです!
潮岬観光タワー【アクセス・駐車場】本州最南端の地へ!
今回は、和歌山県東牟婁郡串本町潮岬にある、本州最南端の地に建てられた「潮岬観光タワー」と、目の前に広がる「望楼の芝」の散策をするため、大阪府より潮岬へと軽快に車を走らせます。
紀伊半島南端に位置する、串本町潮岬を訪れるにあたっては、以前までは「高速道路」と言えば「阪和自動車」の「南紀田辺IC」までしかなく、串本町まで行くのは大変でした。
2015年(平成27年)7月12日に「紀勢自動車道」の「無料区間」として「南紀田辺IC」から「南紀白浜IC」間が開通して、さらに2015年(平成27年)8月30日に「南紀白浜IC」から「すさみ南IC」間が「無料区間」で開通したことにより、格段に紀伊半島南端の串本町に訪れやすくなりました。
開通した「南紀田辺IC」から「すさみ南IC」までは、約40kmあり「無料区間」と言うことで、経済的にも大変やさしく訪れることができます。
そんな「潮岬観光タワー」を訪れるにあたり、まずは「アクセス」と「駐車場」に関する紹介を、簡単にしておきます。
潮岬観光タワーへは公共交通機関を利用して楽に・・
「潮岬観光タワー」を訪れるにあたり「紀勢自動車道」が「すさみ南IC」まで伸びたとしても、本州最南端に位置する紀伊半島南端の串本町潮岬を訪れるのは、大変なことに違いありません!
「マイカー」を利用して訪れる場合は「すさみ南IC」を降りてから、紀伊半島への出入口となる「潮岬西入口」の交差点、もしくは「潮岬東入口」の交差点まで「国道42号線」を、23kmほど走り進めることになります。
「潮岬観光タワー」に行くには「潮岬西入口」より「県道41号線(潮岬周遊線)」を、さらに約5kmほど走り進めることで行くことができます。
「潮岬観光タワー」には「無料」で利用できる、大型駐車場が用意されていますので、訪れた時に満車と言うことは無いかと思われますが、ハイシーズンなどは一概には言えません!
本日は、天候が良い観光日和となるため、たくさんの方が訪れており「潮岬観光タワー」の前にある駐車場は、ほぼ満車となっていましたが「潮岬観光タワー」の西側にある駐車場には、かなりの駐車スペースが残っている状態でした。
続いて「公共交通機関」を利用して訪れるには「JR紀勢本線」の「串本駅」が最寄り駅になるかと思うのですが、そこからは「串本町コミュニティーバス(潮岬線行き)」に乗車して、終点となる「潮岬観光タワー」で下車するだけとなります。
下車したあとは、すぐ目の前が「潮岬観光タワー」となりますので、簡単に訪れることができます。
「串本町コミュニティーバス」は「紀勢自動車道」が「すさみ南IC」まで開通した同年の、平成27年10月1日から運行しています。
さらに、天災やその他の事情が無い限り「土曜日・日曜日・祝日・年末年始」に関係なく、基本的に毎日運行しています。
1乗車200円となり、障害者手帳等などの提示で、割引が適用されます。
路線も豊富で、今回訪れた「潮岬線行き」になると、1時間に1本ペースで、1日に10本の「串本町コミュニティーバス」が、終点の「潮岬観光タワー」に向かって走ります。
そんなことから「マイカー」でも「公共交通機関」を利用しても、どちらでも散策しやすくなっていますので、ご自身の予定に合わせてお選びください!
3万坪の芝生広場が広がる望楼の芝
駐車場に車を止めると、早速ではありますが「県道41号線(潮岬周遊線)」を渡り、まずは「望楼の芝(ぼうろうのしば)」と呼ばれる芝生広場から、散策を開始します。
「潮岬観光タワー」の正面から、芝生広場の入口に向かうと「海抜39メートル」と書かれた看板が立てられており、広い「望楼の芝」の遙か先に、1件の建物が見えています。
「望楼の芝」と呼ばれるのは、かつての「海軍の望楼」すなわち、遠くを見るための「高いやぐら」が、この場所にあったことにちなんだネーミングになるそうです。
真新しい建物は、元々あった「潮岬休憩所」の老朽化に伴って、環境省が和歌山県に設計工事を委託して、2014年(平成26年)に新たに建てた「本州最南端・潮風の休憩所」として、オープンしたものとなります。
休憩所内には、たくさんのパネルで「潮岬の歴史」が紹介されています。
本州最南端の串本町の自然の恵みを受けて、半農半漁で暮らしてきた人々が、明治維新後の貨幣経済の中で、時代や戦争に翻弄されながらも、たくましく生きてきたことが書かれています。
また、恒久ボタンの材料の白蝶貝を採るべく「オーストラリア木曜島」に渡って、危険な作業で命を落した方々の、悲しいエピソードなども見ることができます。
そんな方が、1870年代に実際に身に着けていた「ダイバーヘルメット」なども多数展示されており、見ごたえは十分あります。
展示物の観賞が終わると、対面にある扉から外に出るのですが、今まさに「本州最南端の地にいる!」と言うことが、一目で分かるモニュメントが置かれており「本州最南端に今いるんだ~!」と、改めて実感が湧いてきます。
本州最南端のモニュメントと対面するように「顕彰碑」が建てられているのですが、この「顕彰碑」は、先程「潮風の休憩所」に展示紹介されていた、命を落した多くのダイバーの御霊を慰(なぐさ)めるのと共に、真珠産業の振興発展に寄与された先人達の偉業を顕彰し、数々の功績を忘れることなく伝えるためのものとなります。
日本移民渡航100年を記念して「オーストラリア木曜島」に「慰霊塔」が建立されたことを受けて、1998年9月に、遥か海域を展望できるこの地に「顕彰碑」が建てられたと言うことです。
「本州最南端のモニュメント」の向こう側には、恐らく「本州最南端の展望デッキ」になるのではないかと思われる展望スペースがあり、太平洋の景色を眺めることができます。
眼下には、実質的な「本州最南端のクレ崎」があり、その先端部となる「トバナ」まで、眺めることができます。
「潮岬」は、もともと島であったのですが、河口から流出する砂礫が沿岸流によって運搬され、堆積して砂州が形成された「陸繋島」になっています。
景色を眺めたところで「潮岬観光タワー」の散策に移りますが、太平洋の大海原に向かって、右手側に歩いたところにも、見どころのひとつのモニュメントが置かれています。
モニュメント自体は、見ごたえのあるものとなりますが、そこから眺める太平洋の景色は、木々が立ち並んでいるため、最高とはいきません!
景色の観賞は「本州最南端の展望デッキ」で楽しむことを、お勧めしておきます。
3万坪と言う広大な「望楼の芝」は、もちろん時期にもよりますが、なかなかに綺麗な芝生となっていますので、小さなお子様でも安心して走り回ることができますし、少々目を離しても、広大過ぎる広場となりますので、見失うことも無いかと思います。
訪れた際は、お弁当を片手に、ゆったりとした時間を過ごせますので、併せてお勧めしておきます。
潮岬観光タワーで楽しめるのは展望台のみ!
歩くだけでも疲れる、広大すぎる「望楼の芝」の散策が終わると「潮岬観光タワー」の展望台にて景色を楽しむのですが「潮岬観光タワー」の横にある建物が「おみやげ屋・レストラン」となりますので、まずはそちらに向かいます。
広大な「望楼の芝」で歩き疲れたので、建物の横にある自動販売機で飲み物を買おうと向かっていると、目に入ったのが「本州最南端の〒ポスト」です。
「へ~!」と思いながら、とりあえず写真に収めてベンチに座り、煙草をふかしながらふと横を見ると「本州最南端の灰皿」と書かれているではありませんか!
「まさか?」と思い、自動販売機に向かいましたが、残念なことに何も書かれていませんでした!
もしかすると「本州最南端の自動販売機」は、違う場所にあるのでは?よ~く探せば「本州最南端の・・・」は、意外とたくさんあるのかもしれません!
あとあと知ったのですが「本州最南端の郵便局」となる「潮岬郵便局」や「串本駅」などには「本州最南端の駅」と、書かれた看板などもあると言うことです。
ひょっとすれば「本州最南端の・・・巡り!」なんかも楽しかったりして・・・!
さて、休憩が終わったところで、再び散策に戻りますが、1階はおみやげ屋となり、2階はレストランとなる建物ですが、今回は、お昼を大きくまわってからの訪問となるため、食事に関しては、ここで頂くことはありませんでした。
ここ「潮岬」では、近年話題となった「近畿大学」が、32年の歳月をかけて、世界で初めて「クロマグロの完全養殖」に成功したことで有名になった「近大マグロ」を楽しむことができることでも知られています。
太平洋を一望できる、オーシャンビューのレストランとなり、話題の「近大本マグロ」を使ったメニューをはじめとして、串本ならではの地元名物メニューや、和歌山県ならではの「紀州の梅」や「紀州生しらす」を、ふんだんに使用した料理を楽しむことができます。
レストランのメニューだけは目を通しましたが、比較的お安い価格設定になっているようにも思いました。
潮岬観光タワーで本州最南端訪問証明書をGET!
散策も最後の「潮岬観光タワー」を残すだけとなりますが「潮岬観光タワー」は、海沿いに建てられた建物らしい、爽やかなライトブルー一色で塗られた円筒形の7階建てとなります。
各階のガラス窓は、360度の景色が楽しめる造りになっており、景色を楽しむには、最適なタワーとなっています。
そして、建物の7階部分と最上部には、展望所が設けられた造りとなります。
この地を訪れたからには、是非手に入れておいてほしい物があるのですが、受付にて入場料を支払うのと同時に渡されるのが「本州最南端訪問証明書」となります。
「本州最南端訪問証明書」は、入場料として大人300円を支払うと、1枚貰うことができます。
管理人は、以前にも一度「潮岬観光タワー」を訪れたことがあり、その時に、おみやげ屋さんにて、台紙と潮岬のシンボルの「潮岬灯台」の、写真付きの特別な「本州最南端訪問証明書」を、1000円で購入したことがあります。
現在も販売されているのか分かり兼ねますので、ご興味のある方は、おみやげ屋さんにてご確認ください。
台紙の中に張られている「本州最南端訪問証明書」自体は同じものですので、あえて購入する必要があるかどうか・・・?ですけど!
尚「小学生・中学生100円」の入場料に関しては「本州最南端訪問証明書」を頂くことはできませんので、お気を付けください!
入場料を支払って中に入ると「顔出しパネル」が置かれているので、とりあえず写真だけ撮ると、その奥にあるエレベーターに乗り込みます。
エレベーターに乗り込むと、2階と7階以外での乗り降りはできなくなっています。
2階で降りると、まずは連絡通路を渡って、先程横にあったおみやげ屋さんの2階のレストランに行くだけですので、実際にこの「潮岬観光タワー」で楽しめるのは、出入口に置かれた「顔出しパネル」と「展望台」より眺める景色だけとなります。
入場料の300円は「高いのか?安いのか?」となりますが「本州最南端訪問証明書」を頂いている分を差し聞くと「高くも無く、安くも無く」と、言ったところです。
実際に「潮岬観光タワー」の入口まで来て、入場料として300円がいると言うこと知った、10人ぐらいのツーリング仲間が、登るか登らないかの口論をしていました。
「せっかくここまで来たんやったら行ったら?」って、思わず言いそうになりましたが・・・!
と、言うような、ビミョ~な入場料になっています!
7階に直行すると、雨天時の「屋内展望台」で、ガラス張りとなった空間があり、ガラス扉から外に出ると「屋外展望台」からは、眼下いっぱいに、先程歩いていた「望楼の芝」の景色が広がっています。
真の本州最南端となる「クレ崎」の姿も見えます。
ぐる~と1周まわって景色を楽しみましたが、この展望台には、風景案内板が置かれている以外に、これと言って何もありません!
「屋上展望台」へと伸びる「らせん階段」があるので行ってみます。
海抜100メートルにある展望スペースとなり、開放感は抜群で爽やかな海風が吹き付けてくる「屋上展望台」には、やはりありました!
「本州最南端・潮岬」と書かれた、記念のモニュメントです!
何故でしょうか?
ここ潮岬を訪れてから「本州最南端の・・・」と言う文字を見ると、無性にテンションが上がります。
何か特別な物のように感じてしまうのは、自分だけでしょうか?
それとも、この地を訪れた多くの方が「本州最南端の・・・」と言う文字を見て、心弾むのでしょうか?
この地を訪れたことの無いあなたもきっと、何か特別な物を感じるかと思います。
それが何なのか?是非一度訪れて、確かめてみてください!
さて、テンションが上がったところで、景色を眺めます。
「屋上展望台」からは、本州最南端に立つ、高さ22.51mで「白亜の灯台」となる「潮岬灯台」や、同じく本州最南端の神社となる「潮御崎神社」の本殿が眺められます。
3万坪の広大な「望楼の芝」さらに、紀伊大島の景色が望め、天候次第では、和歌山県の「世界遺産」となる「紀伊山地の霊場と参詣道」の「那智山」の山並みまで見渡すことができます。
黒潮が流れる太平洋の、遥か水平線を眺めていると「地球は丸いんだ!」と、感じることまでできます。
黒潮の恵みを受ける潮岬の年間平均気温は17度前後となり、温暖で雨量も多いと言う特徴はありますが、このような気候から水資源には恵まれているため、 植物の育成には適しています。
日照時間の長い、和歌山県南部地方となるこの地は、 冬は暖かく、夏は比較的涼しい気候となりますので、雨の日だけを避ければ、1年を通して訪れやすいのではないかと思われます。
是非一度訪れて、本州最南端の魅力をご堪能下さい!
潮岬灯台と夕景をバックに記念撮影!
最後になりますが「潮岬観光タワー」より、400メートルぐらい西の方向に「県道41号線(潮岬周遊線)」を歩き進めて行けば、和歌山県の「朝日夕陽100選」に選ばれているスポットがあります。
夕方近くに「潮岬観光タワー」の周辺で観光をしていたら、是非立ち寄ってみてください!
広大な太平洋の、遥か彼方の水平線上に沈みゆく「夕日」と「潮岬灯台」をバックできる、とても良いフォトスポットになっています。
夕暮れになると、たくさんの方が「夕景」を楽しむために訪れますので「マイカー」でしたら数台止めれますが、もし駐車スペースがいっぱいでしたら、距離で言うと400メートル足らずですので、歩いて行くのも良いかもしれません
和歌山県の「朝日夕陽100選」に選ばれる「夕景」の景色は、これまた一見の価値ありです!
潮岬観光タワーのアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「潮岬観光タワー」
- 住所:〒649-3502和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2706−26
- 電話:0735-62-0810・FAX:0735-62-1009
- 時間:朝の8時30分~夕方の16時30分(12月~2月は朝の8時30分~夕方の16時00分まで)
- 定休日:年中無休
- 入場料:大人300円、小学生・中学生100円
*入場者(大人のみ)には串本町観光協会発行の「本州最南端訪問証明書」が進呈されます。 - 駐車場:無料(乗用車100台・大型バス11台)
- アクセス:【公共交通機関】「JR紀勢本線」の「串本駅」より「串本町コミュニティーバス(潮岬線行き)」に乗車して終点となる「潮岬観光タワー」で下車してすぐ
【お車】「紀勢自動車道」の「すさみ南IC」を降りてから「国道42号線」を走り進めて「潮岬西入口」の交差点を右折して「県道41号線(潮岬周遊線)」を走り進めて行けば「潮岬観光タワー」に到着です28km(約35分)
最後までお付き合いいただき本当にありがとうございます。
「潮岬観光タワー」は、本州最南端の潮岬にあり、本州最南端ならではの見どころがたくさんあります。
アクセス面では、少し大変な部分もあるかと思いますが、是非一度訪れて、本州最南端の魅力をご堪能下さい!
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