今回紹介するのは、奈良県桜井市にある「瀧蔵神社」の参道入口に鎮座する「瀧蔵権現桜(たきくらごんげんざくら)」です。
「瀧蔵神社」は「西国三十三観音霊場の第八番札所」でよく知られている「長谷寺」を守護する「地主神」となり「長谷寺の奥の院」として、古くから崇拝されています。
「長谷寺」へお参りしても「瀧蔵神社」へ参詣しなければ「御利益が半減する!」と伝えられているほど、繋がりの深い神社となっています。
そんな「瀧蔵神社」の、参道入口に鎮座する「瀧蔵権現桜」は、標高430mある山上の、石垣の上に立ち尽くすのですが、樹齢が400年以上と言われる一本桜の名桜となります。
「瀧蔵権現桜」は、長寿の桜の木に多い「野生種」で「エドヒガン」の枝垂れ桜となるのですが、樹高が4.2メートルで、幹周が3.01メートルの名桜となります。
古くからの言い伝えによると「瀧蔵権現桜」が、植えられるきっかけとなったのが、村老の夢枕に権現様が現れて「堂の傍に枝垂桜を植えて欲しい!」との、お告げを受けたことが「瀧蔵権現桜」の始まりと言われています。
そんな「瀧蔵権現桜」は「瀧蔵神社」の社そうと共に、県が指定する「天然記念物」に指定されています。
今回は、学術的な観点から見ても、非常に価値が高いとされる「瀧蔵権現桜」の観賞をしたいと思います。
準備が整いましたら「瀧蔵権現桜」の、散策スタートです!
瀧蔵権現桜【瀧蔵神社】樹齢400年の名桜【アクセス・駐車場】
寒い冬が終わって温かみを帯びてくると、桜のお花見シーズンが始まり、日本の「国花」とも言うべき、桜の開花の便りが各地で発表されると、自然と心が弾んできます。
桜の楽しみ方は、人それぞれとなるのですが「あっ!」と言う間に過ぎ去る、満開に花ひらく桜を楽しむため、日々の疲れも忘れて、たくさんの方が桜観賞に出かけます。
管理人である「ヒロ兄」の桜の楽しみ方は「一本桜」を中心とした、観賞スポットに出かけています。
お勧めの一本桜の記事は後ほどコチラをご覧下さい!
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今回紹介する一本桜は、奈良県桜井市大字瀧倉にある「瀧蔵神社」の参道に400年以上にわたってに立ち尽くす「瀧蔵権現桜」です。
毎年の悩みとして「桜と紅葉の見頃」に関しては、ドンピシャのタイミングで訪れるのは、本当に難しいと悩みます。
遠方まで出かけて「早かった!」や「遅すぎた!」さらに「ドンピシャ!」などは、訪れてみないと分かりません。
残念な結果で終わることも多々あるのですが、それもひとつの「お楽しみ!」と考えて、出かけるようにしています。
見頃を迎えた瀧蔵権現桜へのアクセスは要注意!
桜の最盛期を迎えた本日は、一ヶ所でも多くのスポットで桜観賞をするため、朝一番より「マイカー」にて、奈良県を訪れています。
朝一番より「一本桜」を中心として、お花見を続けてきましたが「瀧蔵権現桜」は3ヶ所目の訪問となるため、お昼の12時30分を迎えています。
この時間帯になってくると、超の付く「桜の名所」に向かうと、必ず渋滞に巻き込まれてしまうので、そこそこの名所になっている「瀧蔵神社」の参道に立ち尽くすと言われている「瀧蔵権現桜」に向けて車を走らせています。
「瀧蔵権現桜」を訪れるにあたっては、1つだけ注意点があります。
「県道38号線」から「瀧蔵神社」に向かうには、道中に山道となる部分があるのですが、その山道が「かなり狭い!」ので、向かっている最中で対向車に出くわしてしまうと、結構厄介なことになります。
道が狭いうえに「対向車を交わすスペースがほとんど無い!」ので、どちらかがバックで交わせるところまで下がらなければいけません!
1.5kmほど続く山道を、対向車が来ないことを祈りながら、登り進めて行くことになります!
本当に「狭くて暗い!」ので、お車の運転に自信のない方には、正直なところあまりお勧めできません。
さて、薄暗く狭い山道を、ひやひやしながら走り進めて行くと、すぐに「瀧蔵神社」の駐車場に到着となります。
瀧蔵権現桜は石垣より横向きに幹が張り出す名桜
「瀧蔵神社」の駐車スペースは、参道沿いにあるのともうひとつ石垣の上にもあるのですが、合計で20台ぐらいの駐車スペースで、そんなに広くはありません。
すでに10台ぐらいの車が止まっており「瀧蔵権現桜」のお花見を楽しんでいます。
「瀧蔵神社」の本堂へと続く、参道入口に立つ「瀧蔵権現桜」は、駐車場から歩くことなく、その全貌を確認することができます。
駐車場から100mほど先に見える、今まさに満開を迎えている「瀧蔵権現桜」は、少しだけ小高い石垣の上より、横向きに幹が張り出して伸びています。
近くに行くと、満開を迎えて咲き乱れる「瀧蔵権現桜」は、淡いピンクの花びらに混じって、緑の葉もたくさん付いています。
本日訪れた、一ヶ所目と二ヶ所目は、ほぼ「ドンピシャ!」のタイミングで訪れたため、満開に咲き乱れる姿を楽しめたのですが、距離的には近い「瀧蔵権現桜」ではありますが、少しだけ見頃を越えているようです。
「瀧蔵神社」に続く参道を歩いて行くと、石垣の上より大きく張り出した「瀧蔵権現桜」は、桜のトンネルを抜けるような特徴的なスタイルで、訪れた方をお出迎えしてくれます。
瀧蔵神社は長谷寺を守護する地主神で奥の院です!
「瀧蔵権現桜」が鎮座する「瀧蔵神社」は、西国三十三観音霊場の第八番札所としてよく知られている「長谷寺」を守護する地主神となるのですが、古くから「長谷寺」の「奥の院」として、多くの方に崇拝されている神社となります。
また「瀧蔵権現桜」には、古くからのいわれがあり、村に住む人々が、共同で祀る氏神様は「瀧蔵権現」として、栄えて信仰されていたのですが、ある時、村老の夢枕に権現様が現れて「堂の傍に枝垂桜を植えて欲しい!」との、お告げを受けたと言います。
そんなことから「瀧蔵権現桜」として、この地に植樹されたことが始まりとなり、名前の由来にもなったと言います。
観賞するための散策路は「瀧蔵権現桜」の周りに設けられており、石垣の上にも行けそうなので移動してみます。
石垣の上に移動することで「瀧蔵権現桜」の近くまで寄ることができ、間近で非常に珍しい特徴的なスタイルを観賞することができます。
ここから眺めるられる「瀧蔵権現桜」は、石垣より外に向かって伸びる奇妙な姿で、今までに見たことのない不思議な立ち姿に、凄みさえ感じます。
瀧蔵神社の社そうと共に県指定の天然記念物です!
標高430mある山上の、石垣の上に立ち尽くす「瀧蔵権現桜」は、推定樹齢が400年以上とも言われています。
長寿になる桜の木に多い「野生種」で「エドヒガン」の枝垂れ桜となるのですが、樹高が4.2メートルで、幹周に関しては3.01メートルとなるのですが、学術的な観点から見ても、非常に価値の高い名桜になっています。
近くに寄って見ると、横向きに豪快に張り出す幹(みき)は、至るところ苔むしており、老木樹ならではの、力強い貫禄と魅力を感じ取ることができます。
基本的には、真っすぐに、ただ一本立ち尽くす一本桜の姿が素晴らしいのですが、このように変わった立ち姿からは、不思議なパワーを感じることができます。
「瀧蔵神社」の社そうは、この地域ならではの、複雑に植生が発達した暖帯性(だんたいせい)の極相林(きょくそうりん)が広がっています。
それらは、極めて学術的に価値の高い森林となっているため「瀧蔵権現桜」と共に、県が指定する「天然記念物」に指定されています。
その年の気温によって、多少の前後はあるかと思いますが、4月上旬~中旬頃あたりまでが見頃となりますので、そのあたりを目安に訪れることをお勧めします。
尚、初めにも言いましたが、道中に続く山道は、木々に覆われているため薄暗くなっているほか、かなり狭い道が続いていますので、十分に気を付けてお出かけ頂くようにお願いします。
今回は「瀧蔵権現桜」の見頃を、少しだけ外してしまったため、満開に花開く姿を見れなかったのですが、初めて眺める立ち姿からは、一本桜の新たな魅力を感じることができたと、管理人は考えます!
「瀧蔵権現桜」の、力強く不思議な魅力を感じたところで、更なる魅力を求めて「気まぐれファミリー」は「瀧蔵神社」をあとにする・・
瀧蔵権現桜のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「瀧蔵権現桜」
- 住所:〒633-0108奈良県桜井市大字瀧倉
- 電話:不明、0744-42-9111(桜井市観光協会)
- 時間:散策自由
- 観覧料金:無料
- 定休日:年中無休
- 駐車場:無料(20台)
- アクセス:【公共交通機関】「近鉄大阪線」の「長谷寺駅」からタクシーに乗車して9.5km(約20分)
【お車】「名阪国道」の「針IC」で降りて「県道38号線」を南下し「瀧蔵神社へ」と書かれた案内看板を左折してから約1.5kmの細い山道を走り進めて行けば「駐車場」に到着です8.6km(約16分)
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
「瀧蔵権現桜」は、非常に珍しい樹形でのお出迎えとなり、見る人の心に残る名桜になっています。
アクセス面に関しては、道中の山道が何よりの難関となりますが、訪れるだけの価値のある一本桜の名桜であると思います。
是非一度、訪れて頂きたい名桜ではありますが、くれぐれも事故の無いようにお気を付けください。
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