今回紹介するのは大阪府岸和田市大沢町に位置する「大威徳寺」の境内の奥に整備されているハイキングコース上にある「錦流の滝」です。
大阪市内から離れた郊外の山中には長い歴史を有する寺社仏閣が多数点在しているのですが、そんな中において参拝と併せて滝めぐりや温泉を同時に楽しめるスポットが幾つかあります。
「牛滝山」の山中に位置する「大威徳寺」もそのひとつとなり、すぐ横には牛滝川が流れていて境内の最奥より牛滝渓谷へと入ることができます。
大阪府の名勝地で紅葉の名所として名高い大威徳寺は、各地で紅葉が見られる秋の行楽シーズンを迎える頃には数多くの方が訪れるのですが、紅葉観賞を楽しみながらハイキングコースを歩いて、緑豊かな大自然を満喫しながら幾つもの滝を見ることができます。
大威徳寺と言う名称は「比叡山の僧・恵亮」が境内の「三の滝」で修行をしていた折に、牛に乗って出現した「大威徳明王」と遭遇したことにちなみます。
境内奥より遊歩道に入ると約70mで「一の滝」があり、階段を登り進めること約100mで「二の滝・三の滝」さらに約200mほど歩き進めたところで「錦流の滝」を見ることができます。
「錦流の滝」は古くから岸和田を代表する景観として、日本画家の「小川翠村(おがわすいそん)」が描いている「岸和田八景」の水辺となります。
今回は紅葉の観賞をメインとして訪れて同時に滝めぐりも楽しみましたが、ここでは「錦流の滝」へのプチハイキングの紹介が中心となります。
準備が整いましたら「牛滝渓谷にある錦流の滝」の散策スタートです!
錦流の滝~牛滝渓谷(大阪府岸和田市)【アクセス・駐車場】
今回は大阪府岸和田市大沢町に位置する「大威徳寺」にて紅葉の観賞をするため、車に乗り込みアクセルを踏み込みます。
大阪府では例年のようにトップ3に入っている紅葉の名所である牛滝山「大威徳寺」ですので、土日祝日に関しては混雑が予想されますので、11月の中旬の最盛期を迎えるであろう平日に訪れることにしました。
大威徳寺の紅葉を楽しむにあたってついでと言っては何ですが、ハイキングコース上にある幾つかの滝も同時に楽しむのが基本となります。
従って「錦流の滝」と名前は付いていますがとりわけ有名な名瀑とはならないため、それだけで訪れる方は残念ながら大変に少ないようにも思います。
まず初めに「錦流の滝」がある牛滝山「大威徳寺」を訪れるための「アクセス」と「駐車場」に関して簡単に紹介しておきます。
牛滝山大威徳寺へのアクセスはマイカーがお勧めです!
「錦流の滝」がある「大威徳寺」への「アクセス」に関してですが「公共交通機関」を利用して訪れることも可能ですが、どちらかと言うと「マイカー」を利用するのがお勧めとなります。
まず初めに「公共交通機関」を利用する場合ですが、最寄り駅となるのは「南海本線」の「岸和田駅」となります。
徒歩で向かうには約20kmほどあり、現実的ではないのでバスを利用することになります。
「岸和田駅」から「南海ウイングバス(南部牛滝線牛滝山行き)」に乗車して揺られること約50分、終点となる「牛滝山」のバス停留所で下車します。
下車してから大威徳寺の境内奥にある遊歩道入口までは、約300mほどですので5分もあれば行くことができます。
平日、土日祝共に5本~7本程度の運行ですので、乗り過ごしてしまうと約2時間ほど待たなければいけないので、発車時刻の確認をしてから楽しむことをお勧めしておきます。
続いては「マイカー」で向かう場合ですが、最寄りの高速道路に関してましては「阪和自動車道」の「岸和田和泉IC」となります。
大阪方面及び和歌山方面共に「岸和田和泉IC」を降りることになります。
大阪方面の場合は降りてすぐにある信号を右折して「府道230号線」に入りますが、和歌山方面からは左折となります。
少し先の突き当たりの「岸和田和泉インター西」の信号を左折して「府道40号線」に入ったら、あとは道なりに葛城山方面へ走り進めて行くだけです。
突き当たりにある「民間の有料駐車場」に止めることができれば、歩く距離は一番近くなります。
「岸和田和泉IC」から9.3kmほどですので、約20分で行くことができます。
最後に駐車場に関してですが、大威徳寺には専用の駐車場がないので、山門より200mほど手前に上記でもお話しした民間の「有料駐車場」があります。
1回500円の有料駐車場となるのですが、今回は紅葉最盛期で利用できましたが、それ以外の時期には利用できない可能性があります。
駐車台数は20台ほどが限界ですが、紅葉の時期以外でしたら恐らく満車になることはないかと思います。
写真を撮るのを忘れたのですが、基本的には300mほど手前にある「牛滝温泉」の「第一駐車場」を利用するのが良いのでは無いかと思いますが、約300台収容可能な大型駐車場となります。
駐車料金に関しても、民間の有料駐車場は1回500円となりますが「牛滝温泉」の「第一駐車場」に関しましては、最初の1時間までは無料でその後2時間までは200円、以後30毎に100円となるほか1日の最大料金が1000円となります。
ちなみに「錦流の滝」までゆっくり歩いても30分ほどですので、1時間~1時間30分ほどあれば十分に戻ってこれますので、歩く距離が少しだけ長くなりますが「牛滝温泉」の「第一駐車場」に止めるのがお勧めではないでしょうか?
以上が「錦流の滝」を訪れるための「アクセス」と「駐車場」の紹介となります。
大阪府が誇る紅葉の名所「牛滝山大威徳寺」
車を駐車したところで早速にも「錦流の滝」へと向かうのですが、本日は11月の中旬を迎えることで「牛滝山大威徳寺」も紅葉最盛期となるため、境内を真っ赤に染める紅葉も見頃になっています。
駐車場付近の紅葉は少し色付きが遅く緑のままの「青もみじ」で、参道の奥に進むにつれて赤く色付いた紅葉も増えていきます。
例年では最盛期を迎えているはずの紅葉ですが、今年は暖かい日が続いたことで少し遅れてはいますが「青もみじと真っ赤に色付いた紅葉」は、大変素晴らしい景色でのお出迎えとなります。
「大威徳寺」の参道を歩き進めて行くとすぐに鉄のバリケードがあるのですが、看板には「午前八時開門・午後四時閉門」と書かれています。
別にもルートがあるかも知れませんが、基本的には大威徳寺の最奥にある遊歩道から「錦流の滝」に向かうことになりますので、午前8時00分になるまでに訪れても時間外には固く施錠されると思います。
緩やかなスロープの参道を歩き進めて行くと小さな山門が見えてくるのですが、真っ赤に色付いた紅葉にオレンジ色の紅葉さらにはイチョウの葉が黄色く色付いた黄葉に青もみじが入り交じる色のコントラストを楽しめるのですが、山門前のかえでは「岸和田市の天然記念物」に指定されています。
山門をくぐり抜けると同時に境内一面に色とりどりの紅葉が広がりを魅せるのですが、紅葉の名所として例年のように大阪府ではトップ3に入る「牛滝山大威徳寺」ですので大変に素晴らしい眺めとなります。
石段を登った先の小高い丘の上に鐘楼~多宝塔~本堂の順番で縦一列に並んでいるのですが、多宝塔は昭和46年の6月22日に「国の重要文化財」に指定されています。
空海こと弘法大師も修行したと言い、古い建造物の中でも多宝塔を建立したと伝えられています。
そんな多宝塔は、本堂の背面に建てられている点が特徴的でもあります。
切り立った崖に加えて、わずかな平地に伽藍を造営した関係でこのような配置になったのでしょうが、全国的にみても非常に珍しい配置とされています。
多宝塔のまわりには鮮やかに色づく紅葉が無数に生育していて、多宝塔を取り囲むように真っ赤に色付く紅葉を写真に収めるのが一番の見どころでもるのですが、最盛期には人気に違わぬ大変素晴らしい紅葉が見られます。
清流と景観が見どころの錦流の滝
境内の最奥には本堂があってその先より「牛滝渓谷」に入って行くのですが、渓谷沿いにハイキングコースが整備されています。
「錦流の滝」までは300mほどですが、それまでに「一の滝・二の滝・三の滝」があります。
ただ「錦流の滝」へ向かう遊歩道は2つあり、1つは70m先にある「一の滝」を経由してから「二の滝・三の滝」に向かい「錦流の滝」へと進む遊歩道です。
もうひとつは「一の滝」を見ることなく「二の滝・三の滝」に向かい「錦流の滝」へと向かう遊歩道です。
ここでは全ての滝を見るため、まずは70m先にある「一の滝」へと向かうのですが、歩き出して2~3分でその姿は見えてきます。
「一の滝」の落差は約10mの直瀑となるのですが、苔むした岩肌を流れ落ちる清流が大変綺麗で景観的にも優れています。
辺りを見渡しても紅葉しそうな木々は少な目なので、特に訪れる時期に関してはこだわる必要は無いかと思います。
「一の滝」を後にして続いては「二の滝・三の滝」へと向かうのですが、数メートル遊歩道を戻ると石段があるので「案内看板」に従って登り進めて行きます。
石段を登りきったところから遊歩道へと入るのですが、左手側に進めば「二の滝・三の滝」へと進み、右手側に進めば大威徳寺の境内へと戻る形となります。
左手側に進路を変えて数十メートル遊歩道を進むと「二の滝・三の滝」を眺めるための「滝見の場」に到着となりますが、生い茂る木々が邪魔してどのような滝なのか確認することができません!
「二の滝」の落差は約5mと小さめで、三の滝に関しては「一の滝」と同じく約10mほどあるのですが「一の滝」から「三の滝」までは三段からなる段瀑になっています。
最後に「錦流の滝」へと向かうのですが、ここまでで約10分程度の散策です!
比較的に歩きやすい遊歩道ではありますが、少しだけ気になる点があります。
それは大小さまざまですが「落石」が非常に多いと言う点で、歩いていても頭上より石が落ちてこないか心配になります。
落石しそうなところには、ワイヤロープを格子状に組んで斜面に点在する浮石や転石の初期始動を予防するロープネットが張り巡らされています。
頭上に細心の注意を払いながら一気に石階段を登り進めたあと遊歩道を少し進むと「錦流橋」が見えてきます。
「錦流橋」を越えたら「錦流の滝」は目前となりますが、最後にまたしても力のいる登りの石階段があります。
石階段を登りきったあとは、平坦な遊歩道をラストスパートで歩き進めて行くと「錦流の滝」に到着となります。
静寂に包まれた「錦流の滝」は落差約7.8mの小さな滝ですが、清らかな水の流れが大変素晴らしくてエメラルドグリーンの滝壺も神秘的な景色となります。
苔むした壮厳な巨岩が圧倒的で、黒光りした岩肌を流れ落ちていく清流は、その名の通り錦の如く美しい瀑布となります。
滝口よりすぐ上流には土砂災害を防ぐための堰堤(えんてい)が築かれていて、微妙に景観を損ねているのが残念ではあるのですが「錦流の滝」は古くから岸和田を代表する景観として、日本画家の小川翠村(おがわすいそん)が描いている「岸和田八景」の水辺となります。
全国にある幾つもの名瀑と呼ばれる滝に比べると正直なところ見劣りはしますが、景観的には大変に優れているので一見の価値はあるかと思います。
紅葉シーズンに訪れることで大阪屈指の紅葉の名所と言われる「牛滝山大威徳寺の紅葉」も同時に楽しめますし、緑豊かなハイキングコースを歩けばマイナスイオンで溢れる大自然を肌で感じることができ、短時間で心癒やされるお時間を満喫できるのが特徴的です。
ひと息つきたい時や観光の合間にちょっとだけ寄り道したり、お弁当を片手にお出かけしても十分にお楽しみいただけるのではないかと思います。
景観が見どころとなる「錦流の滝」へのアクセスは少しだけ悪くなりますが、そのぶん人があまりいないこともあってゆっくりと観賞できるのも特徴のひとつですので、一度は訪れて頂きたい名瀑であると考えます。
慌ただしい日頃の生活で疲れきった心身のリフレッシュの場として訪れれば、スッキリと癒されること間違い無しです!
錦流の滝のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「錦流の滝」
- 住所:〒596-0114大阪府岸和田市大沢町1187
- 電話:072-423-9486(岸和田市観光課)
- 時間:開門は朝の8時00分~閉門は夕方の16時00分
- 拝観料(観覧料):無料
- 定休日:無休
- 紅葉の見頃:11月上旬~11月下旬
- 駐車場:有料(約40台)もしくは牛滝温泉の有料駐車場(約300台)
- アクセス:【公共交通機関】「南海本線」の「岸和田駅」から「南海ウイングバス(南部牛滝線牛滝山行き)」に約50分乗車して終点「牛滝山」のバス停留所で下車して100m(約2分)
【お車】大阪方面からは「阪和自動車道」の「岸和田和泉IC」を降りてすぐにある信号を右折して「府道230号線」に入り少し先の突き当たりの「岸和田和泉インター西」の信号を左折して「府道40号線」に入ったらあとは道なりに葛城山方面へ走り進めて行けば突き当たりに「民間の有料駐車場」があります9.3km(約20分)
和歌山方面からは「阪和自動車道」の「岸和田和泉IC」を降りてすぐにある信号を左折して「府道230号線」に入り少し先の突き当たりの「岸和田和泉インター西」の信号を左折して「府道40号線」に入ったらあとは道なりに葛城山方面へ走り進めて行けば突き当たりに「民間の有料駐車場」があります9.3km(約20分)
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
大威徳寺の境内の奥に整備されているハイキングコースを15分ほど歩くだけで見ることができる「錦流の滝」は有名な名瀑ではないのですが、緑豊かな大自然が残るスポットで濁りの無い清流とその景観は一見の価値のある美しさです。
紅葉シーズンに訪れれば大阪屈指の紅葉の名所と言われる「牛滝山大威徳寺の紅葉」も同時に楽しめるのが魅力的です。
緑豊かなハイキングコースにはマイナスイオンが溢れていて、大自然を肌で感じながら心癒やされるお時間を満喫できます。
お弁当を片手に是非一度訪れて、ゆったりと流れる時間をお過ごし下さい!
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