今回紹介するのは、奈良県宇陀市大宇陀本郷にある一本桜の名桜「又兵衛桜」です。
「又兵衛桜」は推定樹齢300年の古木となるのですが、樹高が13メートルで目通り幹囲は3メートルあるのですが、桜の花びらが流れ落ちる滝のように咲く姿から「本郷の瀧桜」と呼ばれています。
正式名称となるのは「本郷の瀧桜」なのですが、親しみを込めて「又兵衛桜」と通称で呼ばれることのほうが多くの方に知られています。
「大坂夏の陣」で敗れた「後藤又兵衛」がこの地に屋敷を構えて、晩年を僧侶のふりをして過ごした場所と言うことから「又兵衛桜」と言う通称が生まれたと言うことです。
枝垂れ桜の名桜として「日本三大巨桜」のひとつとして君臨する「三春滝桜(みはるたきざくら)」を「東の横綱」と呼ぶのに対して「西の横綱」との呼び声の高い「本郷の瀧桜」こと「又兵衛桜」は負けず劣らずの見事な枝垂れ桜の名桜となります。
そんな「又兵衛桜」は奈良県の保護樹として大切に保護されていて、地元の方々からもたいへん親しまれています。
20数年前までは地元のなかでも特に騒がれるような桜の木ではなかったのですが「又兵衛桜」を撮った写真がコンクールで優勝したのをきっかけに一気にその名は世に知られることになりました。
また、2000年に放送されたNHKの大河ドラマ「葵 徳川三代」のオープニング画面に使われたことでさらにブレイクし、全国からも多くの方が訪れるようになりました。
そんな、たくさんの方々が訪れて魅了される滝のよう花咲く「又兵衛桜」の姿を観賞したいと思います。
準備が整いましたら「又兵衛桜」の散策スタートです!
又兵衛桜・本郷の瀧桜【アクセス・駐車場】樹齢300年の名桜
寒い冬が終わって温かみを帯びてくると桜のお花見シーズンが始まり、日本の「国花」と言っても過言ではない桜の開花の便りが各地で発表されるのですが、毎年のように自然と心が弾んできます。
桜のお花見の楽しみ方は人それぞれ異なるのですが「あっ!」と言う間に過ぎ去る満開に花ひらく桜を楽しむため、日々の疲れも忘れて多くの方々が桜観賞に出かけます。
管理人である「ヒロ兄」の桜の楽しみ方は「一本桜」を中心とした観賞スポットにお出かけしています。
お勧めの一本桜の記事は後ほどコチラをご覧下さい!
淡墨公園・淡墨桜【アクセス・駐車場・御朱印】樹齢1500年の名桜
今回紹介するのは岐阜県本巣市根尾板所字上段に位置する「淡墨公園」にある古木の一本桜「淡墨桜(うすずみざくら)」です。 「淡墨桜」は彼岸桜の一種で「エドヒガンザクラ」となるのですが、推定樹齢が1500年以上と言われる古木となります。 樹高が16.3メートルあり目通り幹囲は9.9メートルあるのですが、枝 ...
樽見の大桜【仙桜】樹齢1000年の貫禄【アクセス・駐車場】
今回紹介するのは兵庫県養父市大屋町樽見にある、県下一と言われる一本桜の名桜「樽見の大桜」です。 「樽見の大桜」は彼岸桜の一種「エドヒガンザクラ」となるのですが、標高約350メートルの山の斜面にそびえ立つ姿は圧巻の一言です。 樹高が13.8メートルで目通り幹囲が6.3メートルさらに根周りが9.0メート ...
醍醐桜~樹齢1000年の一本桜の名桜【アクセス・駐車場】
今回紹介するのは岡山県北部に位置する真庭市別所にある、県下一を誇る巨木と言われている一本桜の名桜「醍醐桜」です。 「醍醐桜」は推定樹齢700年とも1000年以上とも言われる古木で「新日本名木百選」に選ばれているですが、1972年12月には岡山県の天然記念物に指定されています。 「醍醐桜」の生命力は長 ...
佛隆寺の千年桜【アクセス・駐車場・御朱印】樹齢900年の名桜
今回紹介するのは奈良県宇陀市の榛原(はいばら)にある、県下で最大最古と言われる一本桜の名桜「佛隆寺の千年桜」です。 「佛隆寺の千年桜」は推定樹齢が900年の老大樹となっています。 「佛隆寺のヤマザクラ」として、昭和53年3月15日に奈良県が指定する「天然記念物」になったのですが、その後に行われた鑑定 ...
奥山田のしだれ桜【アクセス・駐車場】樹齢1300年の一本桜
今回紹介するのは愛知県岡崎市奥山田町に鎮座して、多くの方より親しまれている県下随一の一本桜の名桜「奥山田のしだれ桜」です。 「奥山田のしだれ桜」は「彼岸桜」の一種で「エドヒガンザクラ」の枝垂れ桜となるのですが、推定樹齢が1300年と言われる老木となります。 樹高が12.5メートルあり、根周りが3.2 ...
畑のしだれ桜【アクセス・駐車場】枯死から蘇った樹齢400年の名桜
今回紹介するのは滋賀県甲賀市信楽町畑にある「深堂(しんどう)の郷」の、小高い丘の上に立ち尽くす一本桜の名桜「畑(はた)のしだれ桜」です。 「畑のしだれ桜」は滋賀県甲賀市信楽町が誇る推定樹齢が400年以上の「エドヒガンザクラ」の名桜となります。 樹高が12mあり最大幹周に関しては3.76mある古木とな ...
常照皇寺の九重桜・左近の桜・御車返の桜【アクセス・駐車場】
今回紹介するのは、京都府京都市右京区京北井戸町丸山に鎮座する「常照皇寺」の庭に植えられた「九重桜・左近の桜・御車返の桜」と名の付けられた一本桜の名桜です。 「常照皇寺」は南北朝の動乱という歴史の渦に巻き込まれた「光厳天皇(こうごんてんのう)」が、貞治(じょうじ)元年となる1362年に都の政争を避けて ...
その場所にただ一本だけで凛とそびえたつ一本桜の姿からは並々ならぬ力を感じることができ、毎年のように各地へと車を走らせます。
今回紹介する一本桜は奈良県の宇陀市本郷に300年以上鎮座し続ける「本郷の瀧桜」こと「又兵衛桜」です。
毎年の悩みとして「桜と紅葉の見頃」に関しては、ドンピシャのタイミングで訪れるのは本当に難しいと悩みます。
事前にある程度の開花状況を調べてから出かけるようにはしているのですが、遠方のスポットまで出かけて「早かった!」や「遅すぎた!」はよくあることで、運よく「ドンピシャ!」のタイミングで観賞できるのかは訪れてみないと分かりません。
残念な結果で終わることも多々あるのですが、それもひとつの「お楽しみ!」と考えて出かけるようにしています。
見頃を迎えた又兵衛桜の交通状況!
今回は一本桜の名桜として名高い「又兵衛桜」を観賞するため奈良県へと車を走らせます。
「又兵衛桜」への訪問は近くにある別の一本桜の観賞に行った後になるので、現在の時刻は13時00分を過ぎています。
本来でしたら桜の名所としては人気の高い「又兵衛桜」だけに、早い時間帯での訪問がベストになるのですが、お昼を過ぎた時間帯と言うこともあり渋滞していてもおかしくない状況となります。
しかし、管理人に焦りはありません!
実のところ数年前にも「又兵衛桜」を訪れたことがあるのですが、その時も道路が渋滞するほどではありませんでした。
何故かと言うと「又兵衛桜」の開花時期に合わせて周辺には約500台ぐらいの「臨時駐車場」が設置されることで、大きな渋滞にはならないと言うことになっています。
駐車料金に関しては、近いか遠いかの違いで多少の変化はありますが、ほとんどが500円~となっています。
所々にガードマンも配置されていて、しっかりとした交通整理が行われるので大渋滞にはならないと言うことです。
車を駐車場に誘導されるまでに、大きく広がりを魅せながら枝垂れる「又兵衛桜」の姿を確認することができます。
「又兵衛桜」を取り囲むように整備されている散策路を、たくさんの方が列をなすように歩きながらベストフォトスポットを探している姿も見ることができます。
あちらこちらに点在する駐車場ですが、ほとんどが満車になっていて空きが少ない感じではありますが、入る車と出て行く車のバランスが良いため大きな渋滞にはなっていません!
はやる気持ちを押さえながらしばらくの間待機したあと、空いている駐車スペースに車を止めたところで「又兵衛桜」の観賞を開始します。
と言うように、前回に続いて今回も大きな渋滞にはなっていなかったのですが「又兵衛桜」の知名度が近年どんどん高まっているのは確かですので、近い将来は「大渋滞!」と言うこともあるかと思いますので、やはり朝一番で訪れるのが良いのではないかと思います。
特産品を販売する売店で賑わう「桜まつり」
「又兵衛桜」の会場では、開花シーズンに合わせて「桜まつり」が開催されるのですが、特産品を販売する売店がたくさん出店していて、大変な賑わいになっています。
基本的には「又兵衛桜」の観覧料は「無料!」になっているのですが「さくらはし」の架かっている辺りに数人のおばさんが立っていて、任意となるのですが「維持管理協力金」として「100円」の寄付を募っています。
管理人は以前訪れて「又兵衛桜」の素晴らしさを知っているので、今後とも「どうか手厚い管理をして頂きたい!」と言う気持ちを込めて、二人分で200円の寄付を納めておきました。
まず始めに「又兵衛桜」の近くに行ってみます。
「又兵衛桜」は小高い石垣の上に鎮座する形となるのですが「大坂夏の陣」で敗れた「後藤又兵衛」がこの場所に屋敷を構えて「僧侶のふりをして晩年を過ごした!」と言われています。
歴史の本などでは「後藤又兵衛は道明寺の戦いで戦死した!」と言うことになっているので・・・実際のところは・・・?
「又兵衛桜」は石垣から張り出すように幹が伸びているのですが、樹高13メートルから枝垂れる枝の一部は幹の根の部分よりも下まで垂れ下がっているため、その姿はまるで流れ落ちる滝のようにも見えてきます。
正式名称である「本郷の瀧桜」と言うのもそんな姿から付いたものとなります。
散策路は「又兵衛桜」を取り囲むように整備されているので、観賞する場所によってさまざまな樹姿に変化する「又兵衛桜」を見ることができるようになっています。
樹齢300年を越える古木の「又兵衛桜」ではありますが、濃い紅色の花びらを密に咲かせるその姿からは、長い歴史の中でも「今まさに最盛期を迎えている!」と言っても過言ではない花付きの良さになっています。
西の横綱として優美な本郷の瀧桜こと又兵衛桜
枝垂れ桜の名桜として「東の横綱」が「日本三大巨桜」のひとつとして君臨する「三春滝桜(みはるたきざくら)」に対して「西の横綱」は「本郷の瀧桜」すなわち「又兵衛桜」と言われるのにも納得のいく優美な姿となります。
20数年ほど前までは「又兵衛桜」は地元のなかでもそれほど騒がれるような桜の木ではありませんでした。
「又兵衛桜」の写真がコンクールで優勝したことと、2000年に放送されたNHKの大河ドラマ「葵 徳川三代」のオープニング画面で使われたことによって、一気に多くの方々が知ることになったと言います。
「本郷の瀧桜」や「又兵衛桜」と呼ばれるエピソードや樹姿さらには樹勢から考えても、それまで知られていなかったのが不思議なくらい大変に素晴らしい一本桜の名桜となっています。
現在では知名度も定着しているので、この先も訪れる方は減ることはなくより一層増えるに違いないと考えます。
そんな「又兵衛桜」を間近かで十分に観賞したあとは、小さな川を隔てた向かい側の河原沿いに腰を下ろして、お弁当を食べながらゆっくりとお花見するのがお勧めとなります。
凛とした立ち姿の「又兵衛桜」を観賞しながら、一日を通してゆったりと流れる時間を過ごすことができます。
一度訪れたら、二度、三度と行きたくなるほど心弾む楽しい「桜の名所」で、大変に素晴らしい一本桜の名桜「又兵衛桜」でした。
その年の気温によって多少の前後はありますが、例年4月上旬~4月中旬頃までが見頃となりますので、そのあたりを目安に訪れることをお勧めします。
また、お花見のスポットとしては最高の眺めとなりますので、お昼ご飯を食べながらゆっくりとご観賞してみてください。
と、言ったところで「又兵衛桜」の散策がすべて終了となります。
時間の許す限り満開に咲き誇る姿を堪能し「また訪れよう!」と心に誓った「気まぐれファミリー」は、賑わい続ける「又兵衛桜」をあとにする・・・
又兵衛桜のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
※基本情報はできる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「又兵衛桜」(又兵衛桜開花期間中)
※開花時期は例年4月上旬から中旬ぐらいで、期間中は桜祭りも開催されます。
- 住所:〒633-2156奈良県宇陀市大宇陀本郷
- 電話:0745-82-2457(宇陀市役所商工観光課)
- 時間:散策自由
- 料金:無料
*維持管理協力金100円(*任意) - 駐車場:有料(約500台)「周辺民間駐車場:普通車(500円~)・大型観光バス(3000円)」
※開花期間中は一方通行の交通規制がありますので案内標識に従って走り進めて下さい。
※土曜日・日曜日は渋滞になることが予想されます。 - アクセス:【公共交通機関】「近鉄大阪線」の「榛原駅」から「奈良交通バス(大宇陀行き)」に乗車して「大宇陀」のバス停留所で下車して徒歩1.4km(約18分)
※尚、見頃を迎えた期間中は榛原駅から直通バスが1時間に1・2本出ています。
【お車】「大阪・名古屋方面」からは「名阪国道」の「針IC」を降りて「国道369号線」⇒「国道370号線」を経由し⇒「国道166号線」の標識に従って「又兵衛桜」へ18.7km(約30分)
最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。
全国的に見ても非常に人気の高い「桜の名所」になっている一本桜の名桜「又兵衛桜」は、毎年のように満開に花びらを付けた姿で訪れる方々をお出迎えしてくれるのですが、眺めているだけでも心和む時間を過ごせるスポットになっています。
また「桜まつり」の開催期間中には、たくさんの方が訪れて大変な賑わいになるため、心に残るお花見を楽しむことができます。
是非一度、滝のように花開いて枝垂れる姿をご堪能下さい!
【関連記事】
奈良県の桜に関する記事はコチラをご覧下さい!
瀧蔵権現桜【瀧蔵神社】樹齢400年の名桜【アクセス・駐車場】
大野寺~樹齢300年の小糸しだれ桜【アクセス・駐車場・御朱印】
宝蔵寺の枝垂れ桜【アクセス・駐車場】東吉野村が誇る優雅な名桜
竹林院群芳園【アクセス・駐車場・御朱印】天人之桜は樹齢300年
満願寺の八講桜【アクセス・駐車場】丘の上に佇む樹齢300年の名桜