今回紹介するのは、大阪府交野市東倉治にある、大阪屈指の「心霊スポット」として知られる「源氏の滝」です。
「源氏の滝」は、交野山のふもとにあり「交野いきものふれあいの里」の前にある、白旗池を源流としている滝となります。
「交野八景」のひとつに数えられる「源氏滝の清涼」は、高さ18メートルある名瀑で、滝までの道のりには、春には桜が咲きほこり、夏にはさわやかで涼やかな風が吹き流れ、秋になると辺り一面を紅葉が赤く染め上げる景色は、四季を通して多くの方に親しまれています。
また「星」にまつわる伝説が、数多く残る交野市ですが、ここ「源氏の滝」にも、悲しい伝説が残っています。
そんな、人気の清涼スポットの「源氏の滝」ですが、夜になると大阪屈指の「心霊スポット!」としても、よく知られています。
そんな、良くも悪くも数多くの「人気スポット」となる「源氏の滝」の紹介となります。
準備が整いましたら「源氏の滝」の、散策スタートです。
源氏の滝【アクセス】~源氏滝の清涼~【心霊スポット】
今回は、大阪府交野市にハイキングに出かけたのですが、ハイキングを終了したあと、少しだけ時間に余裕があったので「滝めぐり」を行なうため、近くにある「源氏の滝」に向けて車を走らせました。
大阪府の交野市と言えば「星」に関する「名所」や「伝説」さらには「地名」などが数多くあるなか「七夕伝説」のゆかりの地と言われ「七夕まつり」などが盛んに行われます。
そんなこともあり、年間観光客数が70万人と言われるのですが、そのほとんどがハイキングが目的であることが、特徴的な場所となります。
今回訪れた「源氏の滝」も、ハイキングコースの見どころのひとつではありますが、ここでは「源氏の滝」のみの紹介となります。
まず初めに「源氏の滝」を訪れるにあたっての「アクセス」の紹介から始めます。
源氏の滝のアクセスは公共交通機関を利用!
「源氏の滝」へのアクセスに関しては、専用の駐車場が無いため、基本的には「公共交通機関」を利用するのが、ベストかと思います。
今回、管理人は車で訪れ、周辺を車で走り回ってみたのですが「コインパーキング」は見当たりませんでした。
車を止めていろいろ調べてみたのですが、これと言った情報も得られなかったので、仕方なく駐車禁止の標識が出ていない場所への「路上駐車」となりました。
「駐車禁止」の標識は出ていなくても、さまざまな面から見て、万が一のことを考えると「駐車違反」になる可能性がありますので、写真などの掲載及び、不確かな情報の紹介は控えておきます。
今回車を止めた場所から「源氏の滝」までは、徒歩で5分ぐらいととても近いです。
30分ぐらいの滞在時間であれば、この場所でも大丈夫かと思いますが、ゆっくりとしたいと思う方は、やはり「公共交通機関」を利用して訪れることを、お勧めしておきます。
「公共交通機関」の利用となりますと「JR学研都市線」の「津田駅」が最寄り駅となり「源氏の滝」まで1.7kmほどですので、25分ぐらいで行けるかと思います。
少し歩かなければいけませんが「源氏の滝」へは、やはり「公共交通機関」が、お勧めとなります。
源氏の滝は大阪屈指の心霊スポットです!
ここ「源氏の滝」は、先程も少し話しましたが、本来ですとハイキングコースの一部となり、通り道にある見どころのひとつになっています。
その為か?「源氏の滝」自体は、それなりの名瀑となるのですが、観光地化されていないため、周辺には「コインパーキング」などが一切ありません。
非常に残念な状態ですが、車を駐車すると、早速「源氏の滝」に向けて歩き出します。
「源氏の滝公園」の奥に「源氏の滝」があるのですが、遊歩道の入口までは民家が立ち並んでおり、ひとたび「源氏の滝公園」のなかを歩きはじめると、木々が生い茂ることで空気感が変わります。
ここ「源氏の滝」は、実は「大阪屈指の心霊スポット!」としても、随分と知られたスポットになっています。
高さ18メートルある「源氏の滝」から転落死した子供がおり、夜になるとその子供の幽霊が現れると噂されています。
噂だけでなく、昼夜を問わず、河原に漂う人魂の目撃情報も多数あると言います。
遊歩道にある交野山三宝荒神宮遥拝所!
「源氏の滝公園」に入り「源氏の滝」へと続く遊歩道を歩き進めて行くと、すぐに「交野山三宝荒神宮遥拝所」が、左手側にあります。
その昔、4ヶ所の修行の場となる「岩船神社」と「獅子窟寺」さらには「交野山開元寺」と、ここより北の地にある「金剛寺」までを、修行者は峯道を往復したと言います。
非常な困難にあって、苦しみ悩む修行を積むことで満願をはたし、悟りの境地に入れた修行者は「源氏の滝」に彫られた、不動明王の梵字の前で身を清めました。
鏡池の北にある「三宝荒神諸願成就」の碑の前で、交野山頂にある「三宝荒神宮」に向かって、願い事が成就したことに対し感謝を込めて遥拝したと言う、聖なる場所となります。
現在は、交野山頂にある「三宝荒神宮」まで参詣に行くことが困難な方の為にと、ここに「交野山三宝荒神宮遥拝所」を設けているそうです。
源氏の滝の名の由来「源氏姫と夜泣き石」
「交野山三宝荒神宮遥拝所」から遊歩道を50メートルほど歩き進めて行くと、左手側に「源氏の滝」の名の由来となった「源氏姫」の伝説が伝わる「夜泣き石」があります。
名前の由来の説は、実はもうひとつがあり、その昔、すぐ近くに「開元寺」と言う寺院があったことで、初めは「元寺滝」と名付けられたのですが「元寺」と言う文字が「源氏」に変わったと言う説があります。
どちらが後付けかは分かりませんが、もうひとつの「源氏姫」の伝説のお話をしておきます。
「夜泣き石」が、その名の通り夜になると「鳴き声がする!」と伝わったのは「源氏姫」が、悲しみのあまり滝壺に身を投げたと言う伝説が始まりとなります。
昔、交野の里に「源氏姫」と言う美しい姫がいて、また同じ交野の里に「梅千代」と言う、可愛い少年がいたと言います。
そんなある日「源氏姫」が外出した先で「梅千代」と出会い、お互い惹かれ合うように仲良くなったと言います。
「源氏姫」の家に「梅千代」が遊びに来た時に、お互いの身の上話をしたのですが、二人共が幼き頃に「母と生き別れになった!」と言う、悲しい思いが同じ境遇であったことから、次第に親密になっていき、同じ屋根の下で姉弟のように暮らすようになったと言います。
大和と河内の国境に「おろち山」と呼ばれる山があったのですが、そこには山賊の一団が住んでおり、山を降りては家々を襲って、物品などをかすめ取っていました。
ある年の暮れ、山賊の一団は山を降りて暴れ、交野の里にある「源氏姫」の家を襲って、居合わした「源氏姫」と「梅千代」を縛り上げて、二人を連れて「おろち山」へと、引き揚げて行きました。
山賊の一団は、四〇ほどの容姿の美しい「女の頭」が率いており、ちょうど手下どもを集めて酒宴を開いていたのですが、山を降りていた「手下達が戻った!」と報告を受けると、酒宴へと呼び集め、手下達の今回の自慢話を聞くことになりました。
そんな中、手下の一人が「自分は美しい姫と少年を縛り上げて連れ帰った!」と言う話を聞いたとき、今まで黙っていた「女の頭」は、自分の耳を疑うように「なんと言いやる!美しい姫と少年を縛り上げて連れ帰った?」と、本当かと言う疑わしい言い方に対し、手下がもう一度話を繰り返すと「女の頭」は、妙にその話に気を惹かれ、その二人を連れてくるように命じたと言います。
手下が「源氏姫」と「梅千代」を連れてきたのですが、あまりの恐怖で「梅千代」は、すでに息絶えていました。
「女の頭」は、じっとその「少年」と「姫」を見つめると、急に顔色を変え、手下どもに別室に下がるように命じると、急いで二人の縄を解き「少年」の死体を抱き上げて涙を流しはじめました。
縄を解かれた「源氏姫」は、この不思議な様子に戸惑いながらも「我が弟の敵、思い知れ!」と叫び、短刀で「女の頭」の胸を刺したが「女の頭」は抵抗する訳でもなく、手を掴むと「源氏姫!梅千代!許しておくれ」と、苦痛に歪む頬に、涙を流しながら叫んだと言います。
「女の頭」が苦痛に耐えて、とぎれとぎれに物語る話からすると「女の頭」は、まさしく「源氏姫」と「梅千代」の実母で、まだ「女の頭」が若い頃に、ある家に嫁いで一人の姫をもうけたが、ある事情で姫を残して別れたと言います。
それから再び他家へ嫁いだが、ここでも一人の男児を産むと、またしても、男児残して別れることになってしまったと言います。
それから十八年の月日が経ったが、自分の腹を痛めた二人の我が子のことが気にかかり、山賊とはいえ、一度は逢いたいものだと念じていました。
偶然にも二人の我が子との奇跡的な対面となったのですが、それも束の間、母子で互いに殺し殺される、悲しい最期になってしまいました。
他人と思っていた「梅千代」が、実は種違いの弟であり、その弟を殺した山賊の「女の頭」は実の母であり、その実の母を殺したのが自分の手であったことは、何と悲しいことか・・
「源氏姫」は「母」と「梅千代」の死体にすがり付くように泣いたあと、その場を飛び出すと、付近にあった滝壺に身を投げて「母」と「梅千代」の後を追ったと言います。
「源氏姫」が滝壺に身を投げたことから「源氏の滝」と言われ「源氏姫」が死んでからは、この石が泣くと言うので「夜泣き石」と、伝えられていると言うことです。
と言うような、悲しい結末の伝説が「源氏の滝」にはあったと言います。
その話からの後付けとして「心霊スポット!」の話もされたのではないかと思います。
後光が差し込む遊歩道に巨石と不動明王!
「心霊スポット!」と聞くと、どうしても恐ろしい場所と考え、歩いているだけで気味が悪く感じますが「源氏の滝」へと続く遊歩道は、山深い場所ではないのに、木々が生い茂り、少し薄暗い感じになります。
しかし、春から夏にかけての木漏れ日は、木々の間より後光が差し込むように、遊歩道を照らしだしてくれます。
「大阪みどりの百選」のひとつに選定されているほど、みどりが綺麗な場所となるほか「交野八景」のひとつに数えられる「源氏滝の清涼」と言われるだけあって、とてもさわやかで涼しい風が吹き抜けていきます。
遊歩道を歩き進めていると、軽く左にカーブが掛かっており、カーブを曲がりきると大きな巨石があるのですが、その奥に「源氏の滝」の姿が見えてきます。
遊歩道の入口から「源氏の滝」までは、200メートル~300メートルほどとなり、あまりの近さに少し驚くくらいです。
とんでもなく大きな巨石をよく見ると、上部に「不動明王」の「石仏」が鎮座しています。
苔むした巨石は、とても味わい深く、見ごたえ十分となります。
この時点で、すでに「源氏の滝」の全貌は見えているのですが、近くまで行きたいと思います。
源氏の滝の見どころは不動明王の梵字です!
「源氏の滝」の手前まで来ると、見方によっては荒れているように見えますが、言い方を変えれば、神秘的とも言える景観を備えています。
「源氏の滝」は、高さ18メートルから一本流れ落ち、向かって滝の右手側には「供養塔・供養墓」と思われる、石積みの「五輪塔」が建てられており、左手側の滝壺付近には、いくつかの石仏が鎮座しています。
先程、巨石の上に鎮座していた「不動明王」の石仏と言い「源氏の滝」の横にあるいくつかの「不動明王」の石仏と言い、滝のある場所には、必ずと言ってもいいほど「不動明王」がお祀りされています。
管理人は、今までに訪れた修験霊場の「御瀧場」で、たびたび「不動明王」がお祀りされていることを不思議に思い、そのたびに関係や根拠があるのかと考えることがありました。
調べてみたところ「不動明王」は「奴僕三昧( ぬぼくざんまい )」の誓いをたてており、信仰者を主人として忠実に使え、主人となる修行者のために、下僕となってその修行を助け、修行の邪魔をする「魔」から「守護」してくれるとされています。
そんなこともあり、滝のある場所に「不動明王」がお祀りされることが多いと言うことです。
「源氏の滝」を観賞するにあたり、もうひとつ見どころがあるのですが、左手側の「石仏」の上のほうになります。
そこには「不動明王磨崖梵字碑」となる「不動明王」を表す梵字となる「カンマーン」が刻み込まれています。
「パッ!」と見ただけでは、苔むしているだけの巨石となるので、必ずと言ってもいいほど、普通に見落としてしまうかと思います。
管理人も気付かずに帰ろうとした時に、我が姫君の「あれ何?」の一言で梵字が刻まれていることに、気付いたぐらいのものです。
先程紹介した「交野山三宝荒神宮遥拝所」の紹介文の中にも出てきた「源氏の滝に彫られた、不動明王の梵字の前で身を清め・・・・」と言う「不動明王」の「梵字」と言うのが、このことだったと言うことです。
非常に分かりづらいので、お見逃しの無いように・・・
不動明王をお祀りした宜春禅院の六角堂!
最後に向かうのは「源氏の滝」の手前にあった巨石の前にある階段ですが、登り切った先には「正法山・宜春禅院」の「六角堂」が鎮座しています。
「六角堂」の中には、またしても「不動明王」がお祀りされています。
ところどころ荒れた感じはあるのですが、比較的に手入れもされているようなので一安心です。
その昔は「宜春禅院」は、一度全焼したことがあるのですが、現在の「六角堂」のなかにお祀りされている「不動明王」だけは、全焼をまぬがれたと言う、霊験あらたかな不動さんだと言うことです。
「不動明王」には、大威力があって「災難を除いて魔を降伏さし、すべての人に対して平等に利益を与え、信仰者の煩悩を除いて、一切の災いを打ち砕いてくれる!」と言う、ご利益があると言うことです。
しっかりとお参りしたあと振り返ると、境内の最奥に「八大竜王社の祠(ほこら)」が、鎮座しているのが目に入ります。
最奥に鎮座する「八大竜王社の祠」までの両側には、数十体の石仏が立ち並んでおり、それらの石仏を横目に見ながら「八大竜王社」まで進むのですが「源氏の滝」に向かって「八大竜王社の祠」は鎮座しています。
日本各地に「八大竜王」に関しての神社や祠があるのですが、昔から「八大竜王」は「雨乞いの神様」として、お祀りされることがあります。
その「八大竜王社」から「源氏の滝」を観賞することができる「滝見の場」があるのですが、木々の手入れがあまりされていないので、少し見づらい感じとなります。
と、言ったところで「源氏の滝」の散策が、すべて終了となります。
「源氏の滝」は「大阪屈指の心霊スポット!」と呼ばれ、少し怖いイメージが定着していますが、実際のところは「交野八景」や「大阪みどりの百選」に選ばれる、緑の豊かな見ごたえのある名瀑でした。
今回は、新緑の風景でしたが、紅葉シーズンになると、さらに素晴らしい景色に包まれるかと思いますので、是非一度訪れて、マイナスイオンで溢れる、とてもさわやかで涼しい風をご体感ください!
源氏の滝のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報は、できる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
「源氏の滝」
- 住所:576-0061大阪府交野市東倉治2-15-1
- 電話:072-892-0121(交野市星のまち観光協会)
- 時間:散策自由
- 定休日:年中無休
- 観覧料:無料
- 駐車場:無
- アクセス:【公共交通機関】「JR学研都市線」の「津田駅」から徒歩で1.7km(約25分)
【お車】「京都方面」からは「第二京阪道路」の「交野北IC」より5分
「大阪方面」からは「第二京阪道路」の「交野南IC」より15分
最後までお付き合いいただき本当にありがとうございます。
「源氏の滝」のイメージは「心霊スポットで怖い滝!」と、お考えの方が多いと思いますが、実際のところは、神秘的な空間が広がり、マイナスイオンが溢れるとてもさわやかな名瀑です。
是非一度訪れて、神秘の空間をご堪能下さい!
【関連記事】
滝めぐりに関する記事はコチラをご覧下さい!
今福の滝【アクセス・駐車場】自然の景観が魅力の名瀑『滝めぐり』