今回紹介するのは京都府京都市西京区大原野小塩町にある西国三十三所観音霊場第20番札所で有名な「善峯寺」の紅葉です。
近畿圏内で紅葉の名所が点在するスポットは京都が有名ですが、毎年のようにたくさんの観光客で賑わいます。
京都の中で紅葉の有名スポットと言えば清水寺や嵐山などの名前が上がりますが、ここで紹介する善峯寺と言う方は残念ながら少ないと思います。
善峯寺は、西国三十三所観音霊場第20番札所として1年を通して多くの方が訪れるのですが、桜や紅葉に関しては有名ではあるものの訪れる方は普通ぐらいと言ったところです。
立地の条件から考えると、京都の中心から少し離れていることと山寺であるということが訪れにくいと言うマイナス点になっているのではないかと思われます。
しかし、善峯寺の紅葉の美しさは、訪れれてみると驚かされることでしょう。
広大な善峯寺の境内では、あらゆる場所からあらゆる紅葉の景色を楽しむことができます。
1人でも多くの方に善峯寺の紅葉の魅力を知って頂くため、ここでは紅葉の見どころを中心に簡単に紹介していきたいと思います。
準備が整いましたら「善峯寺」の散策スタートです。
善峯寺を彩る紅葉【アクセス・駐車場・御朱印】
本日は紅葉の観賞を楽しむため京都へと車を走らせたているのですが、朝一番は京都の中心エリアの賑やかな紅葉の観賞を楽しんだあとの2件目となるため、善峯寺への訪問は午前11時30分の到着となります。
善峯寺は紅葉の名所として広く知られていますが、それ以上に西国三十三所観音霊場第20番札所として大変有名な寺院となります。
京都にはアクセス面が良い紅葉の名所が数多くあります。
そんな中で善峯寺の立地の条件は、京都の中心から少し離れた釈迦岳の山腹に位置する山寺なので訪れにくいと言うマイナス点があります。
京都の中心的な紅葉の名所に出かけると必ず渋滞に巻き込まれるのは絶対条件ですが、善峯寺を訪れるにあたっては大渋滞になるほどでは無いと言うことになります。
大渋滞になるほどの来訪者が無いのは訪れる側からすれば良い点で、綺麗な紅葉を観賞できるのなら穴場的な紅葉スポットとなります。
まず初めに善峯寺を訪れるための「アクセス」と「駐車場」について簡単に紹介しておきます。
善峯寺へのアクセスはマイカーがお勧め!
善峯寺へのアクセスに関しては公共交通機関を利用してもマイカーを利用しても行くことはできますが、山寺と言う点を考えるとマイカーがお勧めとなります。
まず初めに公共交通機関を利用して行く場合の最寄りの駅は「阪急京都線」の「東日向駅」となります。
下車したら駅前にある「阪急東向日」のバス停留所から「阪急バス(66系統)善峯寺行き」に乗車します。
終点の「善峯寺」で下車したあとは、善峯寺の山門まで急勾配の石段を300mほど登ることになります。
冬期期間中の1月6日~2月末日までは善峯寺まで運行せず「小塩行き」に乗車して終点の「小塩」のバス停留所で下車します。
下車したあと善峯寺までは1.7kmほどあるので、30分~40分歩くことになります。
続いてはマイカーを利用して行く場合ですが、一番近い高速道路は「京都縦貫自動車道」で亀岡方面からは「沓掛IC」を降りることになります。
降りてすぐにある「沓掛」の交差点を右折して府道10号線に入ります。
南下するように走り進めた先の突き当りを左折して府道141号線に入ります。
さらに突き当りまで走り進めて右折したら、1つ目の辻を左折します。
1つ目の交差点を右折して走り進めて行った先の突き当りを右折して府道733号線に入ります。
道なりに走り進めて府道208号線を経由したあと道なりに山道を走り進めれば「善峯寺山門前駐車場」に到着です。
「沓掛IC」から6.7kmほどですので、約15分で行くことができます。
大山崎方面からは「京都縦貫自動車道」の「長岡京IC」の料金所を出たら右車線に寄って「長岡京市街」へ進みます。
降りてすぐにある「長岡京IC」の信号を右折して府道10号線に入って北上します。
しばらく走り進めた先の「広海道」の交差点を左折して府道10号線に入ります。
府道10号線から府道208号線を経由しながら道なりに山道を走り進めて行けば「善峯寺山門前駐車場」に到着です。
「長岡京IC」から7.7kmほどなので、約20分で行くことができます。
最後に駐車場に関してですが、善峯寺には有料で利用できる山門前駐車場が用意されています。
乗用車が150台で小型バス/マイクロバスが4台で中型バスが2台の駐車スペースがあります。
駐車料金に関しては普通車1日1回で500円となるほか、小型バス/マイクロバスが2000円や中型バスが3000円になっています。
山門前駐車場は普通車優先のため、繁忙期の4月上旬や6月や11月下旬の土日祝日に関しては大型バスの進入ができません。
歩く距離やバスの時間帯などからを考えると、善峯寺へのアクセスはマイカーがお勧めとなります。
以上が、善峯寺を訪れるためのアクセスと駐車場の紹介となります。
善峯寺は人気スポットでも駐車場は渋滞無し?
善峯寺への到着が午前11時30分頃となるため、混みあう時間帯でもあることで駐車場までの渋滞は覚悟して訪れました。
駐車場に到着するまでに全く渋滞はなく、紅葉最盛期を迎えてるにも関わらず思っていた以上にスムーズに走り進めることができます。
京都の紅葉の名所としては少し寂しい気もしますが、渋滞なく駐車場に入ることができるのはラッキーでもあります。
善峯寺の紅葉の観賞に出かけるのは今回が初めてとなり「紅葉の名所ではなのか?」と少しだけ不安を感じながら車を降りて境内に向けて歩き始めます。
善峯寺の山門まで行くと渋滞していなかったにも関わらず、たくさんの方々で境内は賑わっています。
山門前のスペースは非常に狭いうえに多くの方が行き交うので、山門全体を写真に撮り収めるのは非常に困難な状況となります。
これより先から善峯寺の境内へと入るのですが、山門より境内の中に入るためには「入山料」が必要となります。
大人500円×2=1000円を納めて境内の中に入ると本堂となる観音堂が目の前にあります。
西国三十三所観音霊場第20番札所
本堂にはたくさんの方が行列をなしているのですが、善峯寺は西国三十三所観音霊場第20番札所となるので行列の方々は御朱印を頂いています。
善峯寺は、平安時代中期となる長元2年(1029年)に天台宗の僧恵心僧都(えしんそうず)と尊称される源信(げんしん)の弟子の源算(げんさん)が創建したと言われています。
その後、長元7年(1034年)には後一条天皇(ごいちじょうてんのう)から「良峯寺」の寺号を賜わることになりました。
鎌倉時代初期には慈円(じえん)が住したこともあり、後鳥羽上皇(ごとばてんのう)から直筆の寺額を賜ったことで寺号を善峯寺へと改めることになって現在に至ります。
善峯寺の本堂には、秘仏となる本尊と脇本尊の2体の木造千手観音立像が安置されています。
木造の本尊は漆を塗った上に金箔を押した漆箔で仕上げられていて像高は178.8cmとなるのですが、平安時代後期から鎌倉時代初期の作と言われています。
善峯寺に残る寺伝では後朱雀天皇の命によって洛東の鷲尾寺から移したもので、仁弘法師の作であると言われています。
本尊の開扉日は、毎月第2日曜日及び毎年正月の三箇日(さんがにち)となるるほか、臨時に行われる特別開扉日もあります。
脇本尊は像全体が黒ずんだ古色で像高が174.5cmとなるのですが、善峯寺の創建と同じ11世紀前半頃の作と考えられていて寺伝によると創建した源算の作ではないかと言われています。
そんな脇本尊は、京都洛西観音霊場の1番札所の本尊となります。
あと、善峯寺は神仏霊場巡拝の道の京都5番札所にもなっています。
そんな本尊が安置されている本堂から左手側を見ると文珠寺宝館があるのですが、山門で入山料(参拝料)を納めていることで拝観料は無料とります。
文珠寺宝館のすぐ隣には手が届きそうなくらい近くに山があり、目の前いっぱいに彩り鮮やかな紅葉が広がりを魅せています。
紅葉の見頃に関しては本日の一ヶ所目に訪れたスポットもそうだったのですが、訪れるのが若干遅かったようで既に落葉が進んでいるようにも見えます。
善峯寺は山の中腹に境内がある山寺となるため、平地に比べるとかなり気温が低くく京都市内などの紅葉の名所よりは早くに紅葉が色付きだすと言うことです。
毎年の悩みとして、紅葉にしても桜にしても訪れた時にドンピシャと言うタイミングで観賞するのは本当に難しいと改めて考えさせられます。
前もっていろいろと調べてから訪れるようにしているのですが、実際には現地を訪れてみないと本当の状況は分かりません。
遠方まで出かけて「早すぎた!」や「遅すぎた!」はよくあることで残念な結果で終わることも多々あるのですが、それもひとつのお楽しみと考えて出かけるようにしています。
山全体を彩る紅葉をゆっくりと楽しんだあと、文珠寺宝館も同時に見学を済ませます。
そのあと本堂まで戻ったら、次は本堂より右手側に向けて歩き出します。
善峯寺の見どころのひとつ「遊龍の松」
境内を彩る紅葉を楽しみながら歩き進めていると、善峯寺の見どころのひとつとなる「遊龍の松」が見えてきます。
遊龍の松は非常に大きいと言うか、とても長さのある松の木となります。
遊龍の松は京都の中で「三名松」のひとつに数えられているのですが、国の天然記念物として指定を受けています。
推定樹齢が約600年を誇る五葉松となり、幹が横に這うように伸びていることから「遊龍の松」と名前が付けられました。
全長は最大で50mを越えていたのですが、松食い虫の被害によって平成6年に10mあまり切断されたと言います。
10mあまり切断されてもこの迫力となりますので、訪れた際にはお見逃しの無いように・・・
そんな遊龍の松を横目に見ながら少し歩き進めて行くと釈迦堂へと続く石階段があるのですが、初めの期待とはうらはらに大変綺麗に紅葉が色付いています。
色鮮やかに燃え盛る炎ような赤色の紅葉をベースとして、黄色に色付く黄葉との色のコントラストが魅力的となります。
一般的に木の葉が赤く色付くのを紅葉と言って黄色く色付くのを黄葉と区別したりするのですが、両方とも紅葉と言われることが一般的になっています。
善峯寺の紅葉は、そんな色のコントラストの違いを楽しめる紅葉になっています。
展望台より望む景色は最高です!
釈迦堂を右手側に歩き進めて行くのですが、これより先は軽い登り坂の遊歩道が続きます。
眼下に広がりを魅せる景色を楽しみながら、歩き進めてい行く道のりとなります。
京都西山三山のひとつに数えられる善峯寺の境内は釈迦岳の山腹に位置しており、京都市内を一望することができます。
眼下に広がりを魅せるパノラマ状の景色は山々の木々が紅葉した景色が広がりを魅せるのですが、その先に京都市内の街並みが広がる絶景ともいえる景色となります。
景色を横目に見ながら登り勾配が続く遊歩道を歩き進めて行くのですが、頂上には休憩スペースのある展望台が設置されています。
眼下に広がりを魅せる最高の景色を眺めながらお弁当を食べている方々の姿もあります。
こんなに眺めの良い展望台があると分かっていれば、お弁当でも持ってきたのに・・・!非常に残念です。
休憩所からさらに石階段を登り進めて行くと、善峯寺の奥の院となる薬師堂があります。
薬師堂でお参りを済ませると再び歩き進めて行くのですが、隣に小さな池があって紅葉と池との景観が非常に良いフォトスポットがありますのでお見逃しなく・・・
奥の院となる薬師堂が境内の頂上になっているので、ここからは下り道となります。
しばらく歩き進めていると稲荷社が見えてきます。
色鮮やかな紅葉が魅力の境内!
稲荷社より少しだけ下って行くと先程の釈迦堂があった広場となるのですが、この辺りの紅葉が境内で一番色付きが良いので最大の見どころとなっているようです。
たくさんの方が思い思いの場所を探しながら写真を撮っています。
釈迦堂を右手側に歩けば奥の院があった展望台に進みますが、奥の院まで行かない場合は釈迦堂を左手側に進むことでこの場所にすぐに行けると言うことになります。
最初に善峯寺を訪れた時の不安な気持ちは完全に吹き飛ばされ、燃え盛る炎の如く色鮮やかに色付きを魅せる紅葉に目を奪われます。
色付きの綺麗なスポットを探しながら、夢中で写真を撮りつつ歩き進めて行きます。
ここからさらに下って行くとさらに綺麗に紅葉しているスポットがあります。
この辺りは紅葉のトンネルになっているのですが、落ち葉が真っ赤な絨毯を敷いたように見えるスポットになっていて絶好のフォトスポットになっています。
思い残すことの無いように十分に写真を撮ったところで、大満足で出発地点まで戻ってきました。
善峯寺の境内は広範囲に広がりを魅せているのですが、ゆっくり歩き進めても1時間~1時間30分ぐらいあれば一周することができます。
見どころとなるスポットがたくさんあり、紅葉の色付きも非常に素晴らしいものがあります。
京都市内の有名どころと違って観光客が多過ぎることもないので、ゆっくりと紅葉の観賞をすることができます。
混雑した感じが苦手でゆっくりと観賞したい方には特にお勧めのスポットとなります。
是非一度、お弁当を片手にお出かけしてみては如何でしょうか!
善峯寺の御朱印です!
最後に、善峯寺の参拝が全て終了した証として御朱印を頂きました。
御朱印に関しては、基本的にひとつにつき300円を納めれば頂くことができます。
御朱印は寺社で参拝しなければ頂けないと言うものではなく、仏像鑑賞やパワースポット巡りなど別な楽しみも兼ねた証として頂くと言う考え方もあります。
寺社を訪ねるだけでなく、御朱印集めは「何を書くのか?」や「どんなハンコ(朱印)を押すのか?」さらに「字の良し悪し」などを楽しみのひとつとして収集するのも良いものですよ。
管理人は訪れた寺社仏閣では必ず御朱印を頂いているので、知らず知らずの間に1000に手が届きそうなくらいになっています。
御朱印集めを始めようとお考えの方には、是非お勧めしたいと思います。
尚、近年では御朱印をスタンプラリーのように参拝もしないで頂きに行く方が増えていると言うことですが、最低限のマナーとしては参拝が終了してから頂くことをお勧めしておきます。
善峯寺のアクセス及び駐車場情報!
【基本情報】
*基本情報はできる限り新しい情報を掲載することを心掛けていますが、すべての変化に対応できないのが現状となりますのでご了承ください。
【善峯寺の紅葉の時期】
11月上旬~11月下旬
「善峯寺」
- 住所:〒610-1133京都府京都市西京区大原野小塩町1372
- 電話:075-331-0020・FAX:075-332-8342
- 時間:朝8時00分~夕方17時00分まで(夕方16時45分で受付終了です)
- 定休日:年中無休
- 拝観料:大人(500円)・高校生(300円)・小中学生(200円)
- 駐車場:有料
 「山門前駐車場」乗用車150台・小型バス/マイクロバス4台・中型バス2台
- 駐車料金:普通車1日1回(500円)・小型バス/マイクロバス(2000円)・中型バス(2500円)
- アクセス:【公共交通機関】「阪急京都線」の「東日向駅」で下車して駅前にある「阪急東向日」のバス停留所から「阪急バス(66系統)善峯寺行き」に乗車し終点の「善峯寺」で下車したあと寺の山門までかなり急な石段を300メートルほど登ります。
 *尚、1月6日~2月末日まではバスは「善峯寺」まで運行せず全て「小塩行き」となるので上記期間は終点「小塩」のバス停留所で下車し「善峯寺」まで歩くことになります(小塩バス停留所から善峯寺まで徒歩1.7kmで30分~40分です)
 【お車】「亀岡方面」からは「京都縦貫自動車道」の「沓掛IC」を降りてすぐある「沓掛」の交差点を右折して「府道10号線」に入り南下するように走り進め突き当りを左折し「府道141号線」に入りさらに突き当りまで走り進め右折したら1つ目の辻を左折しさらに1つ目の交差点を右折したらしばらく走り進め突き当りを右折して「府道733号線」に入りしばらく道なりに走り進めた先で「府道208号線」に入りあとは道なりに山道を走り進めれば「善峯寺山門前駐車場」に到着です6.7km(約15分)
 「大山崎方面」からは「京都縦貫自動車道」の「長岡京IC」を降りてすぐにある「長岡京IC」の信号を右折して「府道10号線」に入りしばらくのあいだ北上し「広海道」の交差点を左折し同じく「府道10号線」を進みますがしばらくして「府道208号線」を経由してあとは道なりに山道を走り進めれば「善峯寺山門前駐車場」に到着です7.7km(約20分)
最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。
京都の紅葉の観賞は観光客がいっぱいで思う存分に観賞することができないことが多々あります。
 善峯寺は非常に綺麗な紅葉の観賞をできるにも関わらず、観光客がそれ程いない穴場的スポットになっていますので、ゆっくりと紅葉観賞をしたいとお考えのあなたにはお勧めしたいスポットになります。
 是非一度訪れて、燃え盛る炎の如く広がりを魅せる紅葉の景色をご自身の目でご堪能下さい。
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